今さらコロナ病棟を増やしても経営が苦しくなって国の負担が増える気がするのですが。|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

今さらコロナ病棟を増やしても経営が苦しくなって国の負担が増える気がするのですが。

23歳男性、2年目看護師、精神科勤務

僕は精神科勤務なので、コロナ感染症患者と接することはなく仕事をしており、ニュースでの情報しかありません。コロナに関するニュースはできるだけ見るようにはしています。

僕自身、コロナ感染症患者に関わることはなく、コロナ感染が拡大する前と何も変わりなく仕事ができています。物品不足もなく仕事ができているので、大変な思いをしている看護師の方に対して尊敬の気持ちでいっぱいです。

第二波に備えてだとは思いますが、今さらコロナ病棟を増やしても意味があるのでしょうか?コロナが流行したことで病院には来院患者数が減っています。それだけで病院の収益は減っているのに、コロナ病棟にしたらさらに経営は苦しくなりますよね?

それなのに、コロナ病棟を増やしても意味があるのでしょうか?いま病床を増やしたとしても、どうせ空きベッドのままでしばらく過ごさなければいけないのにと思います。

僕と同じように疑問に思っている看護師はたくさんいると思います。僕の職場では今日も、コロナ病棟を増やすことに意味があるのか?という話題が上がりました

コロナ病棟は現在、入院患者数ゼロの病院がいくつもあると思います。コロナ患者もしくはコロナ疑いの患者のために、病棟を空けることに本当に意味があるのでしょうか?こんなことをしていると、どんどん国の負担が増えると思うのですが。

看護師の転職お悩み相談の質問

たしかに、あなたのおっしゃるとおり、コロナ専用病床を作っていますが空きベッドが急増しています。そして医療機関は減収となっていることも深刻化しています。このままでは病院経営の負担が大きくなり、医療機関も経営破綻していく可能性が非常に高いです。

それも踏まえて、国はコロナ病棟を増やしています。なぜ、国の負担が増えるにもかかわらずコロナ病棟を増やしているのでしょうか。

感染拡大しないようにするための対策

コロナ患者数が減ってきているのに、いまさらコロナ病棟を増やすことに意味があるのか?と思う人もいるでしょう。ですが、どのタイミングで患者数が増加するかわからないコロナ感染。一時期減っていた患者数も、都心では徐々に増えはじめています。

現在は、病床も足りており対応できていますが、どのタイミングで急増するかわからないため、感染拡大させないための対策として、コロナ病棟を確保しています。コロナの予防薬や治療薬はまだ開発途中です。

いつ、コロナ感染の第二波が訪れるかわかりません。患者数が急増したときにも対応し、感染を最小限に防ぐために、コロナ病棟の確保は重要な対策なのです。

重篤化患者を見逃さないようにするため

病院への入院を勧めても、自宅療養をしたいという患者さんが数多くいました。病院に入院すると制限がかかるため、それなら自宅でゆっくり療養するほうがよいと判断した患者さんです。また、コロナ陽性反応が出たけど、入院するほどしんどくはないし、大丈夫と思って自宅療養していた患者さんもいます。

この自宅療養していた人が、飲食店に行きクラスターが発生したケースもありますし、自宅療養していて重症化し、病院へ救急搬送されたというケースもありました。このようにコロナ感染を甘くみていると、とんでもないことになりかねないのです。

軽症であっても無症状であっても入院しておくことで、重篤化を未然に防ぐ、もしくは早期発見できますし、クラスターの発生を最小限に抑えられます。そのためにコロナ病棟の確保が必要なのです。

PCR検査数は増加しているが重篤化は減少傾向

コロナ感染症が流行しはじめたころ、PCR検査キットの数が少なく、コロナ疑いであっても検査を受けられない患者さんが非常に多くいました。そしてその患者さんの中には、重篤化し生命の危機に陥ったというケースもあります。

コロナの感染を拡大しないために、病床数と検査キットの数を増やしたことで、PCR検査を受けられる患者の数を増やすことができました。検査数が増えたことで、コロナ感染の有無がわかるようになり、重篤化を未然に防げるようになってきています。

病床数を増やしても意味がなく、国の負担が増えるだけなのでは?と思われるかもしれませんが、コロナ病棟を確保することで重篤化を減少傾向に導いています。

国内感染対策の強化

コロナ病棟を増やすことは国の負担を増やすことになるかもしれません。ですが、国内感染症対策の強化の予算の中に、検査体制の強化、研究開発の促進、医療機関の治療体制、そして物品の供給の4点が挙げられています。

感染患者の受け入れ可能医療機関を1,800床以上にするための支援を国が保証すると言っています。たしかに、こんなことをしたら日本の財政は大丈夫なのか?と思うかもしれません。

しかし、国が施策として動いてくれなければ誰がしてくれるのでしょう?医療機関も国が保証してくれるからコロナ病棟を確保しているのであって、ボランティアで病棟を確保しているわけではありません。

国の負担が増えるように思うかもしれませんが、国が感染対策の強化をしてくれることで、コロナ感染症になった場合にも安心して医療機関を受診できるのです。

まとめ

コロナ感染症患者のための病棟は今でも空きベッドがあるにもかかわらず、現在もベッド数を増やしていることに不満を抱いている方もいると思います。ベッド数を増やすことで国の負担が増え、そして国民の生活にも影響するのではないか?と不安に思う方もいるでしょう。

ですが、医療機関もボランティアでコロナ病棟を増やすほど経営に余裕はありません。国が施策として保証してくれるので、コロナ病棟を増やすことができています。このコロナ病棟を確保することで、感染拡大を最小限に抑えられているのです。

PCR検査を行うことで、コロナ疑いからコロナ感染症を明確に判断でき、クラスターの発生を最小限に抑えられます。自宅療養し重篤化するケースも数多くありましたが、これも減少傾向に導いています。

コロナ病棟を増やすことは、コロナの感染症拡大を最小限に抑え、重篤化を防ぐために必要なことなのです。

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