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看護師・ナースとして、働き方に迷ったとき

看護師とお金。そして転職の関係

看護師とお金。そして転職の関係

今回は看護師とお金の関係や転職事情についてです。調査によりますと、全体の6割の看護師が、転職を経験しています。人間関係、感情労働、人手不足、そしてお金の問題…ただし、お金の問題が転職で解決することは少ないのが看護師の世界です。初任給は高いものの、その後伸び悩み、多くの看護師が「苦労に対して仕事が割に合わない」と考えています。

では、その実態はどうなっているのでしょうか。

春はフレッシュな悩み

春はフレッシュな悩み

春は新しい季節です。冬が終わり、病棟にもいろいろな新人が配属されてきます。そこで新人看護師の悩みをヒアリングすると、

●仕事とプライベートの両立
●学校とは違う病院という場の違和感
●強制的な飲み会がつらい

などの意見がでてきました。どうしても、学生時代をおえて新しく社会に出る人が多いということで、こうした悩みが発生します。ただ、これはどの業界でも同じではないでしょうか。とりたてて、春の悩みは新人特有に発生するもので、ナースだから、看護師だから、といった悩みは、女社会であることぐらいだと考えられます。

このような悩みは、転職しても決して解決しません。なぜなら、社会に出る人すべてが、乗り越えていかなければならない悩みだからです。かりにこの段階で転職すれば、転職はできるかもしれません。しかし、また3ヶ月の研修を行って、モラトリアム期間が伸びるだけに終わります。そればかりか、同期生から3ヶ月遅れを取ることとなり、それがあとあとのコンプレックスにつながりかねないのです。

最初の夏には悩みが発生しがち

看護師ドットワークスの独自調査によりますと、新人看護師が本格的に悩みがちなのは夏という結果が出ました。この夏は、採血や点滴静脈注射や検査出しなどの、自立してやれることが増えてくる時期でもあります。なぜ、自立できたはずなのに、悩みが発生するのでしょうか?それは、これまで未経験の入院受け、夜勤、アセスメントといった現場の新しい経験が発生し、非常に苦労するからです。

そのため新規で指導を受けることとなり、その指導の“あたり”が強いなどの問題で、ストレスに悩み、人間関係に苦しみ、その解決策として、転職を考える新人ナースが夏場に多く発生します。

夏と一口にいっても、7月から9月ごろがとくに悩みのピークです。新卒で入職して3ヶ月の研修期間が過ぎて、いよいよ本格的に稼働し始めた頃ですね。このときの悩みも、転職で果たして解決するでしょうか? 人間関係が極度に悪化している職場なら、新人にはどうしようもありませんので、その場から去るというのはひとつの手ではあります。しかし、基本的に人間関係で同じトラブルを繰り返すことも考えられますので、再現性があるのであれば、それは自分にも何らかの落ち度があると考えたほうがスムーズです。

「自分にも悪いところがある?」

そう考えるのは、ちょっと抵抗があるかもしれません。そうであっても、世の中はとくに譲り合いなので、相手が100%悪い、プリセプターが意地悪だと仮に思っているのであっても、すこし遠慮をしてみることで、また違うものが見えてくる可能性は十分あります。

一人前になってからの悩み

一人前になってからの悩み

そして、春が来て夏が来て、一人前になってナースの現場に出るようになった看護師も、悩みは尽きないことだろうと思います。セクハラ、パワハラ、ペイハラ、ドクハラ…。そうした普遍的な悩みだけでなく、看護師独特の、どうしても苦手な業務がある、書き仕事が早くできない、夜勤で起きていられないなど、その人固有の問題が生じることもあります。

だからといって、

「自分は看護師に向いていないのかな」

と思うのは杞憂です。苦手な業務は周りとサポートしあって、書き仕事も手伝ってもらい、夜勤のない職場に転職するなど、さまざまな工夫をして乗り越えなければならないのです。
一人前になるということは、自分で何もかも完璧にできることではありません。自分の苦手を知り、得意を知って、自分という人間をより深く知っていくことが一人前になることなのです。

転職で解決する問題は?

もしかしたら、これをお読みのあなたは、転職で看護師特有のお金の問題を解決しようと思っているのかもしれません。しかし、率直にいって、転職でお金が大きくアップすることは少ないばかりか、新しい職場ではそれまでの経歴がリセットされてまたゼロから評価がスタートするため、給料が減ることすらありえます。

それでも、なぜ転職をしたいと考えるのでしょうか。それはひとつに、同じ職場で同じ人間関係の中、毎日を繰り返していたら成長がないということや、ポジションが空いていて請われて昇進するケースや、家庭の事情での離職と再就職などが考えられます。いずれにせよ、それほどネガティブな理由ではない場合に、転職に成功することが多いでしょう。

いま、もうどうしようもないぐらい性格的にこじれたプリセプターがいるとか、給料の遅配があったとか、そうした誰が見ても致命的な欠点がある職場なら、いますぐ転職しましょう。ちゃんとした職場はいくらでもあるので、看護業務に関係のない部分で悩む必要はないと考えられます。

カジュアル転職の注意点

カジュアル転職の注意点

しかし、ちょっと苦手な人がいるとか、苦手な業務があるとか、それぐらいの感覚でカジュアルに転職するなら、また転職先でも同じことを繰り返します。だから、転職をしないで解決しましょうといっているわけではなく、いまなにが嫌なのかをコーディネーターと相談し、前向きな転職に理由を組み替える必要があります。

人生や経歴というものは、過去を変えられず未来を変えていくものではなく、未来を変えた結果、過去の意味が変わってくるといえます。なぜなら、大きな成果を達成したら、

「あのときの苦労は必要だった」

と、人生の意味が変わってくるからです。

最後に

未来をどこまでも信じて、過去の経験や、現在の辛い体験まで一気に意味付けを変えてしまいましょう。お金の問題は、その後でついてきます。お金はそもそも、自分が価値をしっかり提供していれば、自動的にリターンとして返ってくるものです。それはどの仕事でも同じですので、看護師としての資格・専門性があるぶんだけ、他の職種より有利なスタートを切れていることは間違いないのです。

その資格と専門性を大切にしながら、未来を切り開いていきましょう。転職は6割の看護師が経験していると冒頭でお伝えしましたが、多くの人がまた転職を考えています。同じことを繰り返してしまうのであれば、一度その部分も込みでコーディネーターにご相談ください。

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