家庭の事情で現場を離れます。潜在看護師の期間が長いと復帰できないの?|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

家庭の事情で現場を離れます。潜在看護師の期間が長いと復帰できないの?

看護師6年目、20代女性、混合病棟所属

看護師6年目、転職未経験の者です。親の介護と私自身の出産などが重なり、いまの職場を離れることになりました。退職自体には未練はありません。新卒から勤めて、一通りの経験はできたし、貯金もある程度貯まっています。

ただ、将来的に家庭の状況が落ち着いたら職場復帰を考えており、スムーズに復帰できるかが心配です。潜在看護師である期間がどれくらいになるか見通しが立てにくく、1年以内の可能性もあれば、5年以上にもなるかもしれません。

やはり、潜在看護師の期間が長くなるほど、復職に不利になるのでしょうか。退職は決定しているのですが、今後の生活や仕事のために教えていただきたいです。

看護師の転職お悩み相談の質問

65歳以下の看護師免許保有者のうち、現場で働いていない方を「潜在看護師」と呼びます。さまざまな事情で現場を離れる看護師がいる一方で、復職して現場に戻っていく看護師も大勢いるのが事実です。

大切なのは客観的に自分の状況を捉え、でき得る準備を進めておくことです。不安な気持ちを抱えたままでは、家庭生活にも支障を及ぼしますよね。

今回は潜在看護師に関するアンケートをもとに、どのように復職への準備を進めていくのがよいかを説明します。

85%の潜在看護師が復帰を希望している

大阪労働局が潜在看護師に対して行ったアンケートでは、「85%」の方が看護職への復帰を希望しているとの結果が得られています。

引用:大阪労働局:「潜在看護師に係る意識調査

復職を希望しながら、なかなか実現できない理由は大きく分けて2つあります。

1つ目の理由は「夜勤や残業ができない」「家事・育児との折り合いがつかない」といった家庭の事情と就労環境がマッチしないことです。

2つ目の理由は責任が重く、いまの医療技術についていけるか心配」「職場に受け入れられるか心配」といった、医療現場への不安です。

離職期間で最も多いのは「1~5年」で38%!

同アンケートでは離職期間に関する回答もありました。結果は「~1年:36%」「1~5年:38%」「5~10年:10%」「10~20年:12%」「20年~:4%」とされています。

5年以下の比較的短期間の離職である看護師が多数である一方で、10年以上も現場を離れている看護師も一定数いることがわかります。

また、アンケートに回答した看護師の年齢や経験年数も、大きな幅がありました。経験の浅い若手看護師からベテラン看護師までが、同じように現場復帰への悩みを抱えていると言えるかもしれません。

ブランクが長い潜在看護師でも復職可能!

さまざまな事情でブランクが長くなってしまった潜在看護師でも、復職は可能です。実際に長いブランクから現場に復帰された看護師は多数います。加えて、ブランクがある看護師の受け入れ態勢を整えている職場も多いです。

ですので、大切なのはブランクの長さを心配することではなく、自分自身の準備がしっかりと整っているかということです。逆に言うと、いくらブランクが短くても、準備が整わないまま復職してしまうと、失敗してしまいかねません。

自分自身の課題や不安は人それぞれ異なります。自己分析を行い、必要な対処法を考えていきましょう。

復職の不安への対処法

先ほどご紹介した復職への不安①家庭の事情と就労環境がマッチしない②医療現場への不安、それぞれに対する対処法をご紹介します。

①家庭の事情と就労環境がマッチしない

家庭の事情と就労環境がマッチしない問題に対しては、勤務形態の選択肢を広げるのがおすすめです。これまでフルタイムで勤めていた方にとって、その働き方がスタンダードという考え方が根付いているかもしれません。

あるいは、復職後のキャリアや金銭面での条件を考えて、フルタイムにこだわりがある方もいるでしょう。

ですが、何事にもステップがあり、最初からすべてを望むべきではない場面もあります。ひとまず割り切って、パート勤務で職場復帰する選択肢もあるとよいかもしれません。

フルタイム勤務だけがキャリア形成とは限らず、家庭と仕事を両立する過程で形成できるキャリアもあります。また、家庭の状況が落ち着いてきた段階で、パート勤務からフルタイム勤務へ切り替えることも可能です。

看護師は比較的、働き方の選択肢が多い職業です。状況に合わせて柔軟な選択をしていけるとよいですよね。

②医療現場への不安

医療現場への復帰の不安を解消する一つの方法が「研修制度」です。先ほどのアンケートでも、70%の潜在看護師が復職前の研修を受けることを希望していると明らかにされています。

各都道府県ナースセンターでは、就業・復職支援が行われています。内容としては、最新の医療や看護の技術・知識に関する研修、同じ立場にある看護師同士の交流会、再就業相談・就業支援などです。

また、ナースセンターはハローワークとも連携し、求人・求職情報を共有しています。ハローワークでも、就労相談ができます。

もちろん、身近に相談できる看護師の友達がいれば頼ってみるのもよいかもしれません。最初は誰でも構いませんので、相談してみることでいまの医療現場の雰囲気が掴めるかもしれませんよ。

忘れがちなのは家族の理解

復職を進める上で忘れてはならないのが、家族の理解です。これまで潜在看護師であった人が現場復帰するとなると、家庭への影響も避けられません。

家事や育児の分担、金銭面での変化への対応など、復職後の変化を見据えて家族の理解が必要です。可能な限り具体的に復職後の生活をイメージし、見つかった課題に対しては先手を打って対策を立てられるとよいでしょう。

潜在看護師である期間が長くなると、家庭での役割も固定されがちです。復職をきっかけに、家庭での役割を改めて話し合って決めるのもよいかもしれませんね。

まとめ

今回は潜在看護師の復帰に関して説明しました。家庭の事情は人それぞれですが、自分の状況を整理し適切なアプローチができれば、問題なく復職できる場合も多いです。焦りすぎる必要はありませんよ。

家庭の状況が落ち着いて、復職を考える段階になったら、転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。勤務場所、施設、形態などのさまざまな選択肢から、あなたの状況にマッチした提案をしてもらえますよ。

復職を成功させるポイントは自己分析と情報収集です。どちらも一人でやるよりも、プロのコーディネーターと行う方が効率はよいでしょう。ぜひ、気軽にご相談ください。

看護師の転職お悩み相談の回答

潜在看護師

職場復帰

離職期間

その他の記事(看護師の転職お悩み相談の記事一覧

トップ
看護師向け転職エージェントランキング