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新人看護師の1年間をどう乗り越える?

先輩看護師(プリセプター)に上手に指導してもらえる方法とは?

先輩看護師(プリセプター)に上手に指導してもらえる方法とは?

新人看護師が悩むものの一つとして、先輩看護師にうまく相談できないということ。

「困ったら相談してね。」

と言われていますが、実際に相談してみると怒られてしまい、適切な指導がもらえないという経験、誰もがあるはずです。

このような辛い経験を数回体験すると「また怒られるから、相談できない。どうしたらいいのだろう。」 と悩んでしまい、一人で間違った看護技術や知識を患者さんに提供してしまうことにもなりかねません。怒られてでも、安全な看護技術を提供するのは基本ですが、辛い環境が続くと、このような行動につながってしまうのです。

「じゃあ、どういう風に相談していけばいいの?」

となりますが、大事なのはコミュニケーション能力です。
そのことについて、みていきましょう。

コミュニケーションの基本を、マスターする

新人 看護師 コミュニケーションの基本を、マスターする

コミュニケーション能力は、患者さんと信頼関係を作るために必要なスキルですが、看護師間でも大切になります。

コミュニケーションは、“人から人へ情報を伝える手段”のことを言います。とはいえ、自分の意図した内容が伝わっていないことも多いですよね。 それは、コミュニケーションの受け手である相手が、正しく理解できていないです。

正しく理解することができていないので、

「あの子(新人看護師)の言っていることが、よくわからない。」

というような状況に陥ってしまいがち。

コミュニケーションのポイントは、

・伝えたいと思っている内容が明確
・相手が理解できるように伝える
・伝えたつもりは、コミュニケーションではない

と覚えておく必要があります。

あいまいな内容を相手に伝えようとすると、受け手は当然よくわかりません。 相手が正しく受け取れるような言葉でなければ、間違った認識をする可能性が出てきます。

では、どうすれば正しく伝えることができるのか。

・コミュニケーションの種類を使い分ける
・コミュニケーションスキルを理解する

が必要になります。

コミュニケーションの種類は、

・言語的コミュニケーション
・非言語的コミュニケーション

のことで、言葉を使ったコミュニケーション、それ以外で伝える方法となります。

言葉で伝えるのが一般的と思われがちですが、感情の大半を非言語的コミュニケーションで伝えていることを、まず覚えておきましょう。

次にコミュニケーションスキルですが、非言語的コミュニケーションの種類を理解することが大事です。

非言語的コミュニケーションは、
・相手との環境を整える
・アイコンタクト
・相手との間合い
・表情
・タイミング
・声のトーンや大きさ

などを、自分の中でしっかり理解することです。

相手のタイミングを考えず、伝えようという気持ちが強いと相手は疲れてしまいます。
大きい声は不快感を与え、こもった小さなトーンだと、威圧的に伝わることもあります。

そして、アイコンタクト、目の使い方も重要です。

「言葉は優しいけど、目が笑っていない。」

このような経験をしたことが、一度はあるはずです。

一つ一つの姿勢、態度、空気感を理解することで、良好なコミュニケーションを自然にできるようになります。

学ぶ技術をマスターする

新人 看護師 学ぶ技術をマスターする

看護学生だった頃、技術や知識、立ち振る舞いなどを教えてくれる先生が、必ずいました。
新人看護師になっても、先輩看護師や患者さんから学ぶという機会はあります。

しかし、基本は自分での自己学習となります。 とはいえ、やみくもに自己学習を進めても、効率が悪くうまくいかないことも多いはずです。そこで、先輩看護師に相談しようとしても、看護師は常に忙しいので、なかなか上手に相談できないこともありますよね。
なぜかというと、相談の仕方に問題がある場合があります。 自分の感情のままで相談するのではなくて、学ぶ技術をマスターすることが大切です。

学ぶ技術のポイントは、

・聞き上手になる
・メモを取る姿勢
・自分なりの学習方法を理解する

これらをマスターすることが大事になります。

聞き上手

あなたの周りに、聞き上手だと思う人が、一人はいるはずです。
その人の特徴をよく観察してみてください。

聞き上手のポイントである、

・相手の目をしっかり見て聞いている
・タイミングを見て相づちをしている
・途中で質問をしない
・相手の間を感じて、たまに質問をする

これらを行っているはずです。

たまに質問をすることで、先輩看護師も

「ちゃんと私の話しを理解して、聞いてくれている。」

と思ってもらうことができ、良い関係性を構築することができます。

メモを取る姿勢

相手が話しをしているとき、メモを取るようにしているでしょうか。メモを取る習慣がない人でも、姿勢が大事です。指導をしてくれている先輩看護師の視点で考えてみると、メモを取っていると

「私の話をちゃんと聞いてくれて、メモしている。」

と思ってもらえ、わかりやすく教えてくれる一つのきっかけとなります。

自分なりの学習方法を理解する

今まで培ってきた学習スタイルがありますが、必ずしもうまくいくとは限りません。看護の現場では、今までの学習方法とは違った覚え方を求められる場合があります。看護技術や患者さんにあった疾患の知識など、学習方法に工夫が必要な場合があります。

どういうことかというと、疾患の勉強で例をあげてみましょう。

看護学生の頃、学習スタイルは

疾患の理解

症状の理解

治療方法

看護の視点

このような感じで、学習します。

看護師となって、学習スタイルは

症状の理解

どんな看護が必要か

疾患の理解

というように、患者さんの症状から考えて、学習していく事後学習もあります。あくまで一例ですが、自分なりの学習スタイルというのをマスターすることが求められます。

プリセプターは、新人看護師に何を求めているの?

プリセプターは、新人看護師に何を求めているの?

新人看護師は、先輩看護師(プリセプター)からたくさんの助言をもらいながら、日々を過ごしています。ただ、その助言が、新人看護師にとって大きなストレスになることがあります。

「レベルが高すぎて、何を言っているのかよくわからない。」
「先輩看護師は、どこまでのレベルを求めているのだろう。」

このように感じる新人看護師は、決して少なくはないはずです。
先輩看護師が思っていることを、なかなか新人看護師が理解できる機会がないので、伝えていこうと思います。

多くのプリセプターは、

「少しでも多くのことを学んでほしい。」
「患者さんに危険がないように、色々教えてあげないと。」
「どうやったら、大きな負担をかけずに伝えることができるだろうか。」
「もう少し、ゆっくりとしたスピードで教えてあげたら良いのかな。」

と毎日たくさんのことを考えながら、日々新人看護師と関わっています。新人看護師が思っている以上に、指導してくれる先輩看護師たちが悩んでくれていることを覚えておいてください。

そして、プリセプターがどこをゴールにしているのかというと、

・基本的な看護を理解する
・看護の学習方法を理解する
・新人看護師が、少しでも不安が軽減して看護できる

こんな気持ちで、新人看護師と日々向き合っています。

新人看護師が、初めて見る、聞く、触れるというのは、先輩看護師も理解しています。

「私も新人看護師だった頃は、全てが新しく感じて大変だったな。」

こんな風に思いながら、日々指導してくれています。

・知識が全くない
・看護技術ができない
・アセスメントができない

というように感じてしまいがちですが、新人看護師に多くを求めてはいません。
「できなくて当たり前。どう指導したら、一人前の看護師になれるか。」 ここを先輩看護師は常に考えて、行動しています。

強い口調で怒られることもあるでしょう。イライラしているように見えることもあるでしょう。でも、それは新人看護師を育てたいと思うからこその反応だと思ってください。

先輩看護師に上手に指導してもらえるポイントは?

新人 先輩看護師に上手に指導してもらえるポイントは?

「先輩看護師に相談したけど、上手く教えてもらうことができなかった。」
「上手に指導してもらえるコツってあるのだろうか。」

このように、新人看護師が先輩看護師に上手く相談できず、悩んでしまうことが多いです。

今までお伝えしたコミュニケーションスキルが、基礎です。 それでも、失敗してしまうことがあるのが現状です。先輩看護師に上手に指導してもらえるポイントは、“先輩看護師の特性を理解する”。これが、非常に大事になってきます。

もう少し具体的にみていきましょう。

同じ看護師といっても、人間です。 得意な分野もあれば、苦手な分野も当然あります。 看護観も違いますし、看護の学習スタイルも違います。 新人看護師に指導しても良い基準も違います。

基準というのは、全くわからない状態で質問をしても教えてくれる人もいれば、ある程度の知識がある状態で質問をしないと、教えてくれない人もいます。
つまり、相談をする先輩看護師が、どういう方法で指導してくれるのかを見極める力が必要なのです。 とはいえ、新人看護師が、すぐに先輩看護師の指導スタイルを把握できないですよね。

これ以外の方法としては、“指導を受けるときの態度”を上手に使いこなせれば、良い指導を受けやすくなるので覚えておきましょう。

態度をもう少し具体的にすると、

・謙虚な姿勢
・指導後の感謝の気持ち
・素直に受け止める

という内容です。

新人看護師だからといって、どこかで教えてもらえるのを当たり前だと思ったことはないでしょうか。 このように思っていると、それが態度に出てしまうことがあります。

プリセプターは指導にある程度のパワーが必要になります。

「新人看護師が育って、患者さんに安全な看護をしたい。」

こんな気持ちで指導してくれているのを、忘れてはいけません。

指導後の感謝の気持ちを伝えるのは、できるだけ毎回伝えるようにしましょう。感謝の気持ちを伝えて、相手が不快になることはありません。誰かから感謝されると、嬉しい気持ちになるはずです。

そして、一番大事なのが素直に受け止めることです。素直に受け止めていないと、出てくる言葉があります。

それは、

・だって
・でも
・どうせ

この言葉が浮かんできた、もしくは話してしまっている場合は要注意です。

新人看護師は、指導をしてもらっている立場なので、言い訳や否定的な言動は避けたほうが良いです。臨床現場で、実際に使っている看護師を見かけることがありますが、やはり良い印象をもたれていません。

「あの人に伝えても、また言い訳が始まるからね。言わないほうがいいよ。」

こう思われたら大変です。
人の印象というものは、一度作り上げられてしまうと、修正するのに苦労します。素直な気持ち、忘れないようにしましょう。

まとめ

新人看護師で苦労する一つに学習があります。看護学生の頃は、教科書やインターネットなどで調べて勉強をしていたことでしょう。

しかし、看護師という現場では、通用しないことが多々あります。

現役看護師で働いている先輩看護師のノウハウは、やはり大変貴重なものです。 新人看護師が、家に帰ってからどれだけ自己学習をしたとしても、限界があります。配属された病棟によって、学習をしなければいけないポイントというのが違うからです。 正しい学習をするためには、先輩看護師からの助言が必須です。

看護というのは人間相手なので、コミュニケーションが大きな割合を占めています。
学習方法を上手に教えてもらうことができれば、効率よく勉強ができるようになり、それが患者さんにとってプラスになるのは間違いありません。

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