なぜコロナ感染者(第二波)がまた増えているのですか?|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

なぜコロナ感染者(第二波)がまた増えているのですか?

40代女性、外来勤務

外来勤務をする看護師です。緊急事態宣言が解除され、またコロナ感染者が増えていることに不安を感じています。外来には毎日多くの患者が来院され、中にはコロナを疑わせる症状を訴える方も多いです。

しっかりと感染対策はしていますが先の見えない状況で働き続けることはとても辛いです。なぜコロナ感染者がまた増えて「第二波」のような状況になっているのでしょうか?少しでも状況が把握できると不安が和らぐかもしれないので教えてほしいです。

看護師の転職お悩み相談の質問

外来勤務本当にお疲れ様です。先が見えず悪化していく状況で日々多くの患者と接することは大変な負担かと思います。新型コロナウイルスは未知な部分が多いため、なぜ第二波と言われるような感染拡大が起きているか正確にはわかりません。

しかし、現時点で出揃っている情報を整理することはできます。状況をしっかりと把握することができれば不安な気持ちも少しは和らぐのではないでしょうか。新型コロナウイルスに関する情報を整理し、第二波を乗り切る心構えをしましょう。

新型コロナウイルスは感染拡大しやすい特徴を持つ

新型コロナウイルス感染症は新たに見つかったコロナウイルスによる感染症です。新型コロナウイルスには、感染拡大を招いてしまう以下の2つの特徴があります。

①感染しても症状がないため気が付かない
②感染力が強く集団感染(クラスター)を形成しやすい

①感染しても症状がないため気が付かない

新型コロナウイルスに感染してもほとんどの場合症状が出ない、あるいは発熱や咳といった軽症のみです。多くの人は新型コロナウイルスに感染していても気が付きません。そのため、無症状の感染者が出歩いて感染拡大させてしまいます。

通常の風邪のように軽症で済む人ばかりであればさほど問題視されません。しかし、新型コロナウイルスは感染者の一部が急激に悪化し死亡するケースがあります。特に高齢者や基礎疾患持ちの人、免疫力が低下している人などは重症化のリスクが高いです。

②感染力が強く集団感染(クラスター)を形成しやすい

現時点での新型コロナウイルスの感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」だと考えられています。ウイルスに暴露し発症するまでに4~6日かかるとされているため潜伏期間に感染を拡大させるのが特徴です。

また、新型コロナウイルスはクラスターと呼ばれる集団感染が問題とされています。特に3密の条件を満たす場所はクラスター発生リスクが高いです。3密の条件が揃う場所ではいくらマスクを着用し手を消毒しても感染拡大のリスクが高くなります。

自粛と経済再開の両立の難しさ

先ほど述べたように新型コロナウイルスの感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」だとされています。そのため、自粛を継続し人々の接触を極端に減らせば理論上は感染拡大の防止は可能です。

しかし、自粛を継続し経済を停滞させると生活ができなくなる人が大勢出てきます。特に観光・宿泊業、飲食業、自動車業への影響は深刻です。特定業種の人々は売り上げが立たなくなり貯金を切り崩し、身の回りの物を売り払って目の前の生活資金を工面しています。廃業し収入がなくなってしまった人は途方に暮れているかもしれません。

また、感染リスクを警戒して通院を控える人も続出しており医療機関の売り上げも減少しています。医療機関の経営悪化によりボーナスがカットされた看護師もいるようです。この状況が続けばコロナにより倒産してしまう医療機関も出てくるかもしれません。

このように自粛と経済再開は相反する関係です。自粛を継続すれば感染拡大を抑えることはできますが経済の停滞による被害の取り返しがつかなくなります。現実的には感染拡大を予防できるギリギリのラインで経済再開が妥当と言えるのではないでしょうか。

医療機関でもクラスター感染の報告が

全国でクラスター感染が報告されており、医療機関での報告も相次いでいます。医療機関には高齢者や抵抗力が低下した患者が多数おり重症化のリスクが高いです。特に外来や救急といった医療機関の窓口となる部署には毎日のように感染症疑いの患者が来院し対応していますよね。

感染拡大防止の対策には医療資源が必要ですが限界があります。一時期極端にマスクや種子消毒剤が不足し、医療者に必要なPPEが行き渡らない状況が続きました。院内感染を防止するにはPPEは欠かせません。

また、情報が今よりも出揃っていなかった2月や3月といった時期は医療機関でも適切な感染対策が難しい状況でした。現在、多少状況は改善していますが、それでも医療機関は感染リスクが高い場所であることには間違いありません。

状況が変わってもやるべき感染対策は変わらない

日本で感染拡大が始まり全国的に緊急事態宣言が発令されました。一時的に感染拡大が抑えられたような状況となり緊急事態宣言は解除されましたが、首都圏を中心に再び感染拡大しています。

状況が日々変化し第二波と言われていますが私たちがやるべき感染は変わりません。感染対策のポイントは①3密を避ける②咳エチケットを守り、手洗い・うがいを遵守する、以上の2点です。

①3密を避ける

クラスター感染は「換気が悪い」「人が密集する」「不特定多数と接触する」これらの条件を満たす場所で発生しやすいです。そのため、3密を避けて生活しましょう。

②咳エチケットを守り、手洗い・うがいを遵守する

咳エチケットを守り、手洗い・うがいを遵守することは自分を守るだけでなく、感染リスクの高い人を守ることにもつながります。ぜひ「自分は大丈夫」と考えず、周囲へ感染させないことも考えた行動をしましょう。

正確な情報をもとに冷静な行動を心がけましょう

感染拡大により人々に不安が蔓延する状況では様々な憶測が飛び交います。中にはワクチン・治療薬についての不正確な情報だったり、政府や医療機関への陰謀論だったりと有害なものも含まれます。パニックになって行動を起こして不利益を被るのは自分や周囲の人です。

情報を取捨選択する力を身につけましょう。情報収集する先を公的機関のみに絞るのも良い対策です。ニュースやSNSなど、不正確な情報発信が指摘されているメディアとは距離を置く必要があります。

これからも状況が日々変化することが予測されます。正確な情報をもとに冷静な行動を心がけましょう。

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