認知症患者との関りがわからない|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

認知症患者との関りがわからない

27歳女性、4年目看護師、病棟勤務、転職経験なし

私が配属されている病棟は、入院患者さんのほとんどが高齢者で、中でも大半が認知症を患っています。身体の自由が利かないのに、攻撃的な言動をする患者さんもいれば、1日中徘徊し目が離せない患者さんもいます。

認知症の患者さんの看護は、看護学校でも習いました。でも現実の病棟は人手不足で忙しく、意思の疎通が取れない患者さん相手にイライラして口調がきつくなってしまうこともあります。

患者さんに対して、看護師が感情をぶつけてはいけないことはわかっています。でも説明しても理解してもらえず何度も同じことを繰り返す患者さんに対して、どう関わっていけばいいのかわかりません。また自分の気持ちをコントロールしながら仕事をするには、どうすればいいのでしょうか。

看護師の転職お悩み相談の質問

認知症や介護を必要とする患者さん多い病棟で働く看護師は、精神的にも体力的にも極限の状態ではないでしょうか。仕事の忙しさや人手不足、その上説明してもわかってもらえない患者さんが多いとなれば、看護師も人間です。イライラすることもあれば、つい口調がきつくなってしまうことだってありますよ。

ただ一番怖いのが、イライラする自分を許してしまうことです。看護師が患者さんに感情をぶつけてはいけないという認識が薄れていくと、看護師自信が、感情をコントロールできなくなっていきます。

業務が忙しく余裕がもてない状況でも、患者さんに対して暴言を吐く看護師になることだけは避けておきたいですね。認知症患者さんとの関わり方について、4項目あげています。認知症患者さんとの関わり方の参考にしてみてください。

1.認知症の患者さんに否定的な言葉は使わない

歩行が不安定な患者さんが、車いすから立ち上がろうとしている姿を見たとしましょう。その時思わず「だめ!」「やめて!」「何をしているの!」と相手の行動を否定する言葉がでます。

転倒のリスクを回避しなければいけない、という思考が働きますので、無理もない場面です。また何度もオムツを外して汚染を繰り返し、トイレにいくと聞かない患者さんの例をあげてみましょう。

日勤帯であればスタッフの目もありますので、事前に対処できることもあります。しかしこれが夜勤となれば、オムツ外しをしてシーツ汚染をしている患者さんを目にして「またこんなことして!」と言いたくなりますよね。目の前でオムツを外そうとすれば「だめ!」と言いたくなります。

しかし患者さんに、どれだけ「危ないから」「今は無理だから」と説明したところで、状況理解はできていません。むしろ子供の年齢と変わらない看護師から否定的なことを言われると、「何が悪い!」と憤慨してしまう患者さんもいます。

たとえ認知症を患っているとはいえ、プライドと自尊心は残っている場合が多く、否定的な言葉を言われることは患者さんにストレスになり、患者さんを怒らせてしまいます。まずは、否定的な言葉は使わないようにしてみてください。

2.介助を拒む患者さんには、認知症になる前の話題を振ってみる

わがままや暴言を吐く患者さんには、上手く対応できずに看護師の方が参ってしまいますね。しかしどれだけ苦手な患者さんでも、部屋担当に当たれば対応しないわけにはいきません。

関係が取りにくい患者さんには、過去の話題を振ってみてください。患者さんによって残っている記憶には違いがありますが、現役時代は教師だった患者さんもいれば、会社の上司だった患者さんまた子供が小さかった頃の記憶で止まっている患者さんもいます。

話題に対して反応がよく得意げに話しされるのであれば、話しを聞きながら処置を行ってみてください。抵抗も少なくスムーズにできますよ。

3.認知症の患者さんと話す時のポイント

認知症の患者さんと会話をする時のポイントをあげてみます。

(1) 会話をする時は、相手の目線の高さに合わせる
(2) 言葉が聞き取りにくくても、何度も聞き返さない
(3) 声のトーンを下げて少しだけ大き目の声で話す
(4) 難聴の患者さんに対して、耳元で大きな声を出さない
(5) 身体の一部に触れるタッチングは、すべての患者さんには共通しない

この5つの項目について、説明を加えていきます。
まず(1)話しかける時には、患者さんの目線の高さに合わせます。座位や臥床どちらも、看護師が腰をかがめて目線を合わせる姿勢を取りましょう。目線の上から話しかけることは、威圧感を与えてしまいます。

次は(2)言葉が聞き取りにくく何を訴えているのかわからない場合に、何ども聞き返すことや間違えた返事をすると患者さんが興奮しやすくなります。どうしてもわかりにくい時には、他のスタッフに一緒に聞いてもらいましょう。

(3)と(4)認知症の患者さんには、つい看護の声も大きくなりがちです。しかし甲高い声や大声は患者さんが馬鹿にされていると感じやすくなりますので、声のトーンは低く少しだけ大き目の声でゆっくりと話しかけてみてください。

最後に(5)患者さんの身体に手をのせて話すタッチングは、安心感を与えると看護学校で習う手法です。しかし相手によっては「なれなれしい」と思わせてしまう場合があり、特に男性の患者さんの場合「気安く触るな!」と言われてしまうこともあります。これは万人に通用するわけではない、と覚えておいてください。

4.看護師の感情が抑えられない時は、クールダウンする

看護師も人間ですから、認知症患者さんに対してイライラが止まらないことはあります。特に新人看護師は、我慢をしては限界を迎えて感情が爆発します。感情のコントロールが上手くできないと感じた時は、他のスタッフに業務を交代してもらいましょう。

交代してもらえるスタッフがいない場合には、患者さんの安全を確保してから、その場から少し離れてみてください。たとえ5分だけでもその場を離れることでクールダウンができますので、気持ちのコントロールがしやすくなります。

認知症の患者さんと関わりには、新人看護師にとっては過酷で難しいですね。中には、新人看護師にだけ拒否的態度を取る患者さんもいます。

やはり若い看護師にお世話をされることにプライドが許せない患者さんもいますので、その場合は先輩看護師に交代してもらいましょう。経験を積んでいけば、必ず自信をもって対応できるようになります。是非参考にしてみてください。

職場で自分の気持ちをコントロールするのが難しいときは、転職エージェントにご相談ください。コーディネーターがあなたの悩みを丁寧にヒアリングしてくれますので、悩みを客観的に見られるようになりますよ。

悩みを客観的に見られるようになると、解決策も思い浮かびやすくなり、落ち着いて次の行動がとれるようになるでしょう。

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