お局様からの当たりが強い様な気がします…どうすればいいのでしょうか?|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

お局様からの当たりが強い様な気がします…どうすればいいのでしょうか?

3年目看護師、20代女性、大学病院外科病棟勤務

現在大学病院の外科病棟の3年目看護師です。今年からリーダーをするようになりました。私の病棟には私を含み4人の同期がいますが、2人は他病棟からの配転者で経験年数は私より上、そしてもう1人は男性看護師です。

以前から気にはなっていたのですが、お局様と陰で呼ばれているベテラン看護師の私に対する当たりが強い様な気がしています。何をやってもダメ出しをしてくるし、普段ほかの先輩には注意しないことも私のリーダーの日にはネチネチ言ってくるのです。

優しい先輩が気遣ってくれて声をかけてくれるので、いまは何とか仕事にも行けていますが、正直、お局様と同じ勤務の日はとても憂鬱です。毎月勤務表が出てはお局様と勤務が一緒にならないか不安で…これからどうすればいいのでしょうか?

看護師の転職お悩み相談の質問

まずは日々の勤務お疲れ様です。多くの看護師さんが一度はぶつかるのが、お局様問題ではないでしょうか。

いまやほとんどの看護師が働く上で大事にするのが“ライフワークバランス”ですが、それについで人間関係の比重は大きな割合を占めているのです。

人間関係のなかでもとくに上下関係について悩んでいる人が多く、ときには上司とうまくコミュニケーションが取れないことを苦に通院や休職、退職に追い込まれてしまうこともしばしばあります。
 
今回はお局様と上手に付き合っていく対処方法について、経験を交えてみていきましょう。

お局様の定義とは?働く看護師のお局図鑑

まず“お局”という言葉ですが、こちらは古くから宮中で局(個室)を与えられた女官に与えられた敬称として使われていて、もともとの意味には「いじわる」「口うるさい」「独身の年配者」というニュアンスはありませんでした。

また、江戸時代では将軍家や大名家の奥女中を取り締まった老女の敬称にも使用されていましたが、大河ドラマで「春日局」が放送された影響もあり、その春日野局のドラマの役処の印象に勤続年数の長い女性の悪いイメージが重なり、現在使われているようなニュアンスがさらに広まったと言われています。
 
実際に私の働く部署でも“お局様”と呼ばれている先輩は多くいました。いまだから言えることですが、その先輩看護師には以下のことが共通しています。
 
・独身
・30代後半から40代後半
・気が強い、短気
・自分より下の立場の人間に対して威圧的、嫌味っぽい
・大変な仕事は人に押し付けて自分は楽な仕事をする
・上司の前ではよい人になる 
・忙しくなるとヒステリーを起こす   など
 
皆さんの病院のお局様にも当てはまる人はいるでしょうか。これだけ書き並べてみると、お局様はいかに外面がよく対応するのが面倒臭い人か、というのがわかります。
 

お局様になってしまう理由

そんなことを言っても、お局様だってもちろん最初からお局様だったわけではありません。では、なぜお局様になってしまうのでしょうか。

一般的に、お局様になってしまう人はプライベートで充実していない、満たされていない欲求などがあり、それらのストレスを自分より立場が弱い人間に強くぶつけることで解消している傾向があるといわれています。

さらに、看護師は患者との対応や仕事の忙しさから、つい余裕がなくなることもありますが、かといって患者に当たるわけにもいきません。そのため、当たる対象となるのは自分より立場が下で、かつ強く言っても言い返してこない相手が適切になるという訳ですね。

また、女性は異性を前にしたときに若さや初々しさなど女性としての魅力を嫉妬の対象とします。

さらに、他者と比較し自分をよく見せようとするさいには、自分を高く評価してもらうのではなく相手を下げて自分を高く見せようとする傾向が強く働くようです。

こうした承認欲求は、医師は男性が多かったりもしますから、無意識のうちに女性としての本能が働いてしまうのも仕方ないといえます。
 
反対に精神的に落ち着いている、安定している人は心に余裕がありますので、相手に不満をぶつけて解消しようとする人は多くはありません。
 
また、全員に共通はしませんが、女性の場合は40代前後で更年期を迎える人もいます。これらの要因も影響していることもあります。
 

パワーハラスメントについて考えよう

現在、私たちの身の回りにはさまざまなハラスメントが存在しています。そのなかでもパワーハラスメント、いわゆるパワハラはほとんどの人が認識しているポピュラーなハラスメントだといえるでしょう。

パワーハラスメントは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」と定義されています。

引用元:これってパワハラ?(厚生労働省)

また、近年ではモラルハラスメント、いわゆるモラハラも横行しています。モラハラは「職場内での優位性を背景とせず行われる嫌がらせや精神的暴力」を指し、上下関係は関係しません。

よって、お局からの嫌味や嫌がらせというのは、このパワハラに分類され、過度なものであれば加害者であるお局に対して民事訴訟を起こすことは可能で、パワハラを原因として発生した治療費や休業損害、慰謝料や弁護士費用を請求することも認められる場合があります。
 
ただし、少し勘違いされやすいのは、受け手がパワハラだと思ったらパワハラだという認識ですが、実際のパワハラかの判断は難しく客観性が重要とされています。

お局の嫌味と指導の境界線

私は現在看護師10年目ですが、残念ながらお局扱いされている人がいるのも事実です。

この「残念なお局」というのは、後輩に対して厳しく、教育的指導が少々きつい言葉になってしまったがゆえに「うざいお局様」と誤解されてしまう人のことです。

もちろん、きつい言葉での指摘や、ただ厳しくすることがよいことではないのですが、看護師の仕事には小さなミスでも患者の命に係わることも少なくありません。

当然、ときに優しい言葉では済まされない内容もありますから、そのときは的確に指導をする必要があります。

嫌味は発信者の感情的な部分を絡めた発言であるのに対して、指導は客観的事実ですから、自分に対する言葉が何を意図しているのかをまずは言葉どおりに受け止めることは必要です。

お局の嫌がらせへの対処方法 その1:距離を取る

では、お局からパワハラを受けていると感じたときにはどのように対処すればいいのでしょうか。実際に私や同僚がお局様の嫌味にメンタルが病んでしまったときに行った対処方法です。

① お局様に近づかない
② お局様と2人にならないようにする
③ お局様に隙を与えないようにする
④ 上司に相談する、もしくは部署を離れる
 
とにかくお局と向き合えないときには、距離を取る必要があります。メンタルが落ちているときには何をしても負のスパイラルに陥ってしまいがちですから、まずは勤務希望をうまく使い、極力お局と勤務が一緒にならないように工夫をしました。

方法としては、お局が休み希望を出しているところに夜勤や日勤の希望を出しておけば、しばらく一緒に勤務することはありません。

また、信頼できる先輩や同僚に相談し同じ勤務に入ってもらうようにして、なるべく同勤務での味方を作ります。嫌味を言われても励ましてくれる存在がいれば、少しは心の負担も軽減されるからです。

業務に抜けがあればここぞとばかりに指摘してくるのがお局の習性です。同勤務だけでなく、引継ぎのときにはしっかり準備し、つけ入るすきを与えないようにしましょう。

そして、それでも心が辛いと感じるのならば、最終手段として上司に相談して部署を離れる決意をすることです。

上司が気付いている場合は、上司からお局に対して勤務態度を改めるように指導をしてくれることもありますが、大抵のお局は上司の前ではよい人を演じます。

その場合は、ほかに証言してくれる人やしばらく自分に対するお局の言動を見てもらえるようにすることで、多少なりとも改善する道は開けるはずです。

お局の嫌がらせへの対処方法 その2:お局の言葉を聞き流す

前述しましたが、お局は自分のストレスを相手にぶつけているほか、自分の存在に対する承認要求不満の場合もあります。よって、大抵のことは重箱の隅をつついたようなお小言であることがほとんどです。

いわゆるスルースキルを身につけ、気にせず仕事に集中します。私たちの仕事は患者の生活に寄り添うことですから、それ以外のことは業務外と思い、割り切ってしまうのです。

そして何を言われても礼儀正しく「お局さんの言うとおりですね」「すごいですね」「私は気付けなかったので、指摘していただいてありがとうございます」と相手を持ち上げるような反応を返します。

相手の行動変容をさせるのは難しいことですが、自分が意識するのは簡単です。少々面倒ではありますが、心証がよくなることや多少なりとも相手に認められたということで満足が得られ、お局様も対応が変わる場合もあります。

ただし、わざとらしい反応は逆に心証を悪くしますので注意しましょう。
 

お局の嫌がらせへの対処方法 その3:自分は心の余裕を忘れない

いじめやパワハラについて、自分が受けた経験を相手にもしてしまうという負の連鎖は女性の職場では起こりやすいとされています。とくに新しい人が職場に移るとターゲットが移ったりすることがあるのです。

看護師は比較的流動性に富んでいるため、出入りが多いといわれています。しかし、結婚や出産などのイベントで退職することがなく同じ部署にとどまりつづけると、お局になりやすくなってしまうのです。

もともと“パワハラお局”になる可能性は誰にも起こりうるものであることは先にも述べました。

だからこそ、自分がされたから相手にも同じことをするのではなく、自分の代で悪しき風習を断ち切るという心持ちは大切で、そのためには自分の心の余裕を保つことが何よりも重要です。

まとめ

お局はなりたくてなるものではありません。そして、どこか「独身の年増のお小言」という印象がありますが、紐解いていくと誰しもが陥る危険のある、心の余裕のなさや自身のなさの表れが深く影響していることもわかりました。

自分の気持ちの余裕を保てるように、面倒ではありますが、お局様の承認欲求を認めてあげることでうまく対処していきましょう。

もし、どんなに努力してもお局様との関係がうまくいかないときは、職場を変えることも解決策のひとつです。

転職エージェントでは、職場の人間関係に悩む看護師さんへ働きやすい職場を紹介しています。業界に精通した専門のコーディネーターとの面談もできますので、ぜひお気軽に相談してみてください。

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