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看護師と育児の両立を諦める前に働く女性が使える制度の利用を

看護師と育児の両立を諦める前に働く女性が使える制度の利用を

育休中で子育てに奮闘している日々、子育てで悩むこともたくさんありますね。そんな時「仕事を始めたらどうなるんだろう」と不安になることはありませんか?

仕事に復帰すれば、子育て・家事・仕事の3つの柱が重くのしかかるように思えてしまいます。でも今は、女性が仕事を続けていくための制度ができていますので、利用できる制度をフルに活用しながら仕事復帰を目指してみるのはいかがでしょうか。

1、 働く女性が育児と仕事を両立する為の制度

働く女性 時短勤務 所定外労働時間の制限 時間外労働 深夜業の制限 看護休暇 
まずは、子育てをしながら仕事を続ける女性のために新しくできた制度をご紹介していきます。

(1) 育児のための短時間勤務

3歳に満たない子供がいる労働者に対して、1日の所定労働時間を原則6時間とする短時間勤務制度のことです。

看護協会のHPでは、以下のような回答が掲載されています。

Q:育児休業から復帰予定のスタッフが「1日8時間・週3回勤務」を希望しています。法定の育児短時間勤務の「1日6時間・週5回勤務」より短いですが、法的にかのうでしょうか。

A:可能です。育児介護休業法は育児短時間勤務を「1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むもの」としており、「1日6時間勤務」を規定したうえで、1日の勤務時間や勤務日数の選択肢を広げることはむしろ望ましいと考えられます。

引用:看護協会HP 看護師の働き方改革の促進より一部抜粋

育児を理由に常勤からパート勤務になる必要はなく、時間短縮制度が法で定められています。ただ問のように週3日勤務を希望して認められるかは職場の規定によりますが、打診してみるのもひとつです。

ただし労使協定により適用除外となる場合もあり、雇用期間が1年未満の職員は対象外になってしまいますので注意してください。

(2) 所定外労働の制限

3歳までの子供を養育する労働者は、請求すれば所定外労働が制限されます。事業主は所定労働時間を終えて労働させてはならないことになっており、1回の請求につき1か月以上1年以内の期間利用ができます。開始日および終了日を明らかにして制限開始予定日の1か月前までに請求する必要です。育児・介護休業法 第16条の8)

この所定外労働とは、残業の事を意味しています。この制度を利用するためには申請をする必要があり、職場が残業をしなくても済むような配慮があるとは限りませんので余裕をもって申請しておくと安心です。

(3) 時間外労働

小学校就学の指揮に達するまでの子を養育する男女労働者が子を養育するために請求した場合には、事業主は制限時間(1か月24時間、1年150時間)をこえて時間外労働をさせてはいけないことになっています。1回の請求につき1か月以上1年以内の期間利用ができ、開始日および終了日を明らかにして制限開始予定日の1か月前までに請求が必要です。(育児・介護休業法 第17条)

こちらは、小学校に入学するまでの子供が対象になる制度です。残業時間がゼロになるわけではありませんが、規定時間を超えての残業をさせてはいけないと定められています。この制度を利用するのも申請が必要ですので、注意してください。

(4) 深夜業の制限

小学校就学の始期に達するまでの子を養育する男女労働者が子供を養育するために請求した場合には、事業主は午後10時~午前5時(深夜)において労働させてはならないことになっています。1回の請求につき1か月以上6か月以内の期間利用でき、開始日および終了日を明らかにして制限開始予定日の1か月前までに請求する必要があります。(育児・介護休業法 第19条)

こちらは、深夜勤務を制限できる制度です。2交代の夜勤であれば夜勤自体を免除してもらえますが、3交代の場合には深夜勤のみが対象となることまた申請の有効期間が6か月となっていることにも注意が必要です。ただ子供が小学校に上がれば法的制限がなくなりますので、将来夜勤シフトをこなせるかどうか考えておく方が安心です。

(5) 子の看護休暇

小学校就学の始期に達するまでの子を養育する男女労働者は、職場に申し出ることで年次有給休暇とはべつに1年につき1人なら5日まで、子供が2人以上なら1年間に10日まで看護休暇を取得することができます。

この制度は、令和元年から時間単位ですべての労働者が取得することができるように変更されました。時間単位とは、1時間単位のことです。職場の規定によっては、中抜けで取得することも可能です。

中抜けとは就業時間中の数時間を看護休暇の時間に当て、再び就業に戻ることをいいます。
中抜け 看護休暇
看護休暇は、始業時間から終業時間まで取ることも可能です。つまり看護休暇を1日・半日・時間単位と選んで取得できるということになります。

引用:参照 厚生労働省 女性にやさしい職場づくりナビ

2、 制度を利用する時の注意点

働く女性 仕事 育児 両立
仕事と育児を両立している労働者のために定められた制度ですが、短時間勤務や子供の看護休暇を取得する場合賃金の発生の有無は各職場にゆだねられています。

短時間勤務を申請した場合は常勤で働く職員と違う計算方法で算出される場合もありますし看護休暇の取得は無給と計算される場合があります。ボーナスにも反映してきますので、利用する場合には必ず職場の経理に確認してください。また、勤務年数が1年に満たない職員には適応されないこともありますので注意が必要です。

職場で雇用している職員が制度の利用を請求した場合、申請を拒否することは労働基準法に違反することになります。前例がないからといって職場が請求を拒まれた場合には、相談窓口を利用するようにしてください。

厚生労働省 育児・介護休業法に基づく紛争解決援助窓口案内

さいごに

子育て中の職員が職場復帰や安心して仕事を続けていくための制度ですが、看護師の現場では実際に取得や利用の前例がない場合もあり制度の利用を躊躇してしまうかもしれません。

確かに制度を利用することで給与は減額になってしまいますが、たとえ前例がなくても対象となる職員には制度を利用する権利があります。無理なく仕事と育児を両立させるためにも、ぜひ利用してみてください。

仕事を育児を両立できる職場を探している方は、ぜひ転職エージェントにご相談ください。専門のコーディネーターが、あなたの求める働き方を実現できる職場を紹介してくれますよ。

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