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【ぶっちゃけ】看護師の退職理由って正直に職場や転職先に伝えていいものなの?

【ぶっちゃけ】看護師の退職理由って正直に職場や転職先に伝えていいものなの?

「いまの職場は人間関係が悪くてストレスが溜まる……」
「想像していた業務内容と違った……」

退職理由は人それぞれ、さまざまなものがあります。気にはなるけど、ほかのスタッフに直接聞きにくいものですよね。

中にはネガティブな退職理由を抱えている方もいるかもしれません。ネガティブな退職理由をそのまま、いまの職場や転職先に伝えるとトラブルにつながることもありえます。

では、看護師はいまの職場や転職先に、退職理由をどのように伝えるべきなのでしょうか。

今回は看護師の退職理由はどのようなものが多いか、いまの職場や転職先にはどのように伝えるべきかを説明します。

多い退職理由はライフイベントによるもの

多い退職理由はライフイベントによるもの
厚生労働省の調査によると、看護職員の退職理由で最も多いのは「出産・育児のため」だとされました。また、「結婚のため」も上位であり、看護師の退職理由ではライフイベントに関するものが多いと言えます。

引用:看護職員の現状と推移(厚生労働省)

ライフイベント以外の退職理由で多いのは、「他施設への興味」や「人間関係がよくないから」、「超過勤務が多いため」などです。ポジティブな退職理由から、ネガティブな退職理由まで幅広くあることがわかりますね。

中には、本当はネガティブな退職理由がありながら、表向きはポジティブな退職理由を回答している看護師もいるでしょう。

ですので、必ずしもポジティブな退職理由が多いといえないかもしれません。

また、ライフイベントによる退職は、裏を返せば「出産・育児・結婚により退職せざるを得なかった」と考えることもできます。その場合、本当の退職理由は職場環境にあるといえるのかもしれません。

新人看護師の退職理由は?

新人看護師の退職理由は?
新人看護師の場合は、退職理由が異なってきます。

厚生労働省が新人看護師を対象に実施したアンケート調査では、「現場で求められる能力と自分の実力の差」や「精神的な未熟さや弱さ」が上位に来ています。これらの退職理由は、新人看護師特有のものです。

引用:新人看護職員研修の現状について(厚生労働省)

ほかの退職理由では、「職場風土」や「不規則な勤務形態による労働負担」などがあがっています。人間関係や労働環境による退職であると言い換えることができ、これらは新人看護師特有ではありません。

新人看護師の場合、ライフイベントによる退職は少なく、年齢的にライフイベントを迎える人数自体が少ないためであると予想できます。

職場に伝える退職理由は?

職場に伝える退職理由は?
新人を含め、看護師の退職理由を紹介しました。では、いまの職場にはどのような退職理由を伝えていくべきなのでしょうか。

上司に伝える退職理由を考える際のポイントを説明します。

「引き止め」を想定しておく

まず、前提として「引き止め」を想定しておかなければなりません。「引き止め」とは、上司に退職の希望と理由を伝えた際に、退職を思い留まるように説得されることです。

たとえば、「残業が多いから」という退職理由を上司に伝えたとします。残業は業務改善により減らせるため、上司からは「残業が減るように業務改善をするので退職は考え直してみて」と提案される可能性があります。

もちろん、職場環境が改善されて、退職を考え直すのもありです。しかし、どうしても退職したい場合は、引き止められにくい退職理由を準備しておかなければなりません。

「本音」と「建て前」を使い分ける

では、引き止められにくい退職理由について考えていきましょう。ポイントは「本音」と「建て前」を使い分けることです。

「本音」で退職理由を伝える問題点は、引き止めの材料に使われやすいだけではなく、人間関係のトラブルにつながることです。いくら、退職するつもりであっても、職場への不満をそのまま伝えるのは不快に思われてしまうこともあります。

退職の意思を伝えてから、実際に退職になるまでの期間でトラブルを起こしたくないですよね。

また、「世間は狭い」と言いますが、医療機関も例外ではありません。トラブルを起こしたなどの情報が、人づてに転職先に伝わってしまうのはよくあることです。ですので、退職理由を本音で伝えていいかどうか、よく考えなければなりません。

本音の退職理由を伝えるべきではないと判断した場合、「建て前」の退職理由を準備します。建て前といっても、完全なウソをつく必要はなく、誰も不快にすることのないように、本音の退職理由の言い回しを変えれば十分です。

「本音」と「建て前」の退職理由の使い分けについて説明していきます。

「本音」で伝えても問題ない退職理由

「本音」で伝えても問題ない退職理由
「本音」でそのまま伝えても問題ない退職理由は、引き止めの材料としにくく、誰も不快にさせないものです。具体例を見ていきましょう。

①ライフイベントに関する理由

結婚・出産・育児といったライフイベントにともなう退職理由は、非常に使いやすいです。基本的におめでたいことですし、「家族の意向もあり退職することにしました」と伝えれば引き止めにもあわないでしょう。

ただし、おめでたいライフイベントに対して、嫉妬されてしまうこともあります。人間関係のトラブルを避けるために、退職の意向を伝えた後は必要以上に幸せオーラを出さず、謙虚に過ごすことを心がけるとよいかもしれません。

②スキルアップ・キャリアアップに関する理由

スキルアップ・キャリアアップなどの、前向きな退職理由も応援されやすいため、そのまま伝えても問題ありません。ただし、「いまの職場では叶えられない理想がある」という前提で伝えるのがポイントです。

悪い例としては、「○○科で活躍したい」などです。このように伝えてしまうと、いまの職場での異動を打診されて引き止められてしまいます。

よって、「いずれ、認定看護師になるのを視野に入れており、〇〇の専門性を高められる環境に身をおきたい」などと伝えるのが無難と言えます。

③家庭の事情に関する理由

「親の健康問題のため」「仕事と家庭の両立が困難」など、家庭の事情を退職理由として伝えるのもありです。この場合、プライバシーにも関わる内容なので、具体的に伝えなくても問題ありません。

勤務を継続できないか、異動や勤務形態の変更を提案される可能性があります。提案を受け入れるかは、あらかじめ考えおくとよいかもしれません。

「建て前」を使った方がよい退職理由

「建て前」を使った方がよい退職理由
続いて、「建て前」を使った方がよい退職理由について説明します。建て前とは、自分の本音に相手の心情に合わせて、対外的な要素を付け加えることです。

ですので、ウソをつくわけではなく、トラブルを避けるために言葉を選ぶというイメージをもつとよいかもしれません。

引き止めの材料とされやすく、人間関係のトラブルにつながると予想される場合、建て前を使っていきましょう。

①人間関係の不満

人間関係の不満を退職理由として、そのまま伝えるのはおすすめできません。なぜなら、誰しも多かれ少なかれ人間関係の不満を抱えているものであり、上司の立場からすると想定内だからです。

職場内での異動やチーム編成により、人間関係のトラブルを避けられないか打診される可能性が大きいでしょう。

ですが、人間関係の不満は相手にも伝わっているかもしれません。噂が広がってしまえば、同じ職場にいる限り、根本的な解決は難しいといえます。

②労働環境に関する不満

労働環境に関する不満も、人間関係の不満同様に引き止められやすい退職理由です。「夜勤が苦手」と言えば日勤のみの勤務を提案されたり、「病棟業務がキツイ」と言えば外来に配置転換を提案されたりが予想されます。

本音では、労働環境が最優先の退職理由だとしても、別の退職理由を伝えた方が無難かもしれません。

③看護観に関する不満

「看護観が合わない」という退職理由は、曖昧な印象を相手に与えがちです。ときには、上司との面談を繰り返し設定されてしまうリスクもあります。

また、看護観が合わないという発言は、「あなた達と仕事がしたくない」と、とらえられかねません。そのような意図がなかったとしても、相手のとらえ方によっては深刻な人間関係のトラブルに発展してしまいます。

もし、本音では「看護観が合わない」と思っていたとしても、建て前を使った配慮が必要だといえます。

転職先にはどのように転職理由を伝える?

転職先にはどのように転職理由を伝える?
退職理由を伝えるのは、いまの職場だけではありません。転職の際の面接で、退職理由はかなり高い確率で質問されますので、志望動機とセットで準備しておきましょう。

まずは、転職先に伝える退職理由を考える際のポイントを説明します。

ここでも「本音」と「建て前」は使い分けるのが無難

基本的な考え方は、いまの職場に退職理由を伝える場合と同じです。「本音」で伝えるべきか、「建て前」を使うべきかを考えていきましょう。

人間関係の不満や労働環境に対する不満をそのまま伝えてしまうと、転職先には不安要素とされてしまいかねません。どこの職場でも、多かれ少なかれ不満はあるものなので、「なにかあればすぐに辞めてしまうかも」と思われてしまうと不利になってしまいます。

そのため、建て前や前向きな転職理由を準備しておいた方が無難です。

完全なウソはNG!

「建て前」を使う際に、完全なウソをついてしまうのはNGです。面接の際の態度でバレてしまう可能性がありますし、採用されてからウソがバレてしまう方がより深刻なトラブルにつながってしまいます。

また、医療業界は狭いものであるため、前の職場での評判が伝わってしまう可能性も考えておかなければいけません。言いにくい退職理由の場合は、さらっとした表現でかわしていくのもひとつの手です。

転職先に伝える退職理由の例

転職先に伝える退職理由の例
それでは、ポイントを押さえた上で、転職先に伝える退職理由の例を紹介します。そのまま使ったり、組み合わせてみたりして、自然で失礼のない退職理由を考えてみるとよいかもしれません。

①まずは前向きな理由を伝える

もっとも使いやすいのが、「前向きな退職理由」です。面接で必ず聞かれる志望動機とセットで、自分から伝えてしまうとよいかもしれません。

たとえば、「基本的な看護技術や知識を以前の職場で学ばせていただき、○○についてより専門性を高めたいと考えました」などです。

志望動機との一貫性があるため、退職理由について深く聞かれにくいのもメリットです。

②伝えたくない理由を聞かれた場合は無難な回答で流す

退職理由がライフイベントによるものだったりした場合、面接では継続して勤務できるか心配されて深堀されるかもしれません。業務への支障を考えての質問は当然ですが、将来のことはわかりませんので無難な回答で流すのがおすすめです。

たとえば、「家庭のことは家族の協力が得られます。現時点ではとくに不安を感じていません」などと、少し抽象的に伝えるのが無難です。

ただし、育児のための時短など、明確な希望がある場合には本音で伝えておかないとトラブルにつながってしまいます。

③不安要素は改善策も伝えられるように準備しておく

とくに経験が浅い看護師の退職理由はネガティブな場合が多く、伝えにくく感じるかもしれません。ただ、面接する側も経験が浅い看護師については、ある程度の不安要素を抱えていると予想しているものです。

ですので、自分自身に欠けており退職する運びとなった理由に合わせて、改善策も伝えるようにしましょう。

たとえば、前職で残業が多かったのが退職理由であれば「効率を考えて、メリハリをつけて仕事を進められるよう努力します」という改善策も伝えるのがおすすめです。

もちろん、その場しのぎの発言ではなく、入職後は実践していきましょう。

まとめ

今回は看護師の退職理由について、いまの職場や転職先にどのように伝えるべきかを説明しました。本音で話せるとすっきりしますが、トラブルを避けるために建て前と使い分けていく方が無難かもしれませんね。ぜひ、参考にしてみてください。

転職エージェントでは、職場への不満を抱える看護師に対して転職支援を行っています。理想の転職を実現させるには、転職者と転職先のニーズを一致させなければなりません。

しかし、転職希望者は自分の転職ニーズを把握し切れていない場合も少なくありません。そこで転職コーディネーターとの面談を通して、ご自身のニーズを明らかにするのはいかがでしょうか。

転職コーディネーターは医療機関と密に連携を取っており、あなたの転職を成功させるお手伝いをしてくれますよ。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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