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看護師の離職転職理由の特徴を経験年数別に解析

看護師の離職転職理由の特徴を経験年数別に解析

看護師は、離職率が高いイメージはないでしょうか。ただ離職したのちすぐに転職する看護師の方が多いので「転職率が高い職業です」という表現の方がしっくりきます。特に20代から30代は最も転職率が高く、40代以降では定年まで勤める職場に落ち着く傾向です。ではなぜ、看護師は職場を離職し転職していくのでしょうか。経験年数により、離職転職理由には特徴がありますので、分析していきたいと思います。

看護師の経験年数別離職転職理由

看護師の経験年数別離職転職理由
新人看護師として入職したあと半年から1年その後3年目5年目と転職する看護師が増え。10年を超えると子育て中や職場環境の慣れから転職を選択する看護師の数は減る傾向にあります。

新人看護師の離職率

入職して1年間は最も辛く厳しい時期で、理想と現実のギャップや先輩看護師との関係から看護師を辞めたい気持ちが強くなる看護師が多いです。しかし日本看護協会が発表している2018年のデーターによると、新人看護師の離職率は7.5%であり正規職員の10.9%との比較では、新人看護師の離職率の方が少ない傾向にあります。

病院看護職員の離職率の推移
引用:看護協会2018年病院看護実態調査

新人看護師の離職理由

新人看護師が離職する際の理由を、日本看護協会の調査データーより最も多かった回答を見ていきます。

①  基礎教育終了時点の能力と現場で求める能力とのギャップが大きい
②  現代の若者の精神的な未熟さや弱さ
③  看護職員に従来より高い能力が求められるようになってきている
④  個々の看護職員を「認める」「ほめる」ことが少ない職場風土
⑤  交代制など不規則な勤務形態による労働負担が大きい

引用:日本看護協会「2004年新卒看護職員の早期離職等実態調査」


看護大学・看護短大・看護専門学校卒では、若干順位不同はあり古いデーターではありますが、上位から5項目の理由をあげました。看護学校を卒業後、就職する職場によって新人看護師に対するフォロー体制に違いがあり、社会人として初めて経験する看護の現場の厳しさに戸惑いが多くなる傾向が見て取れます。

新人看護師時代に離職した看護師は「自分には看護師は向いていなかった」と思い込み、別の職業へと進むケースも少なくありません。中には、職場を変えることでもう一度看護師として働くことを目指すケースもあります。

看護師の離職理由

看護師の離職理由を、厚生労働省調査データーを参照に見ていきます。

1. 出産育児のため
2. 結婚
3. 他施設への興味
4. 人間関係がよくない
5. 通勤が困難
6. 超過勤務が多い
7. 休暇が取れない・取りにくい
8. 自身の健康問題
9. 夜勤の負担が大きい
10. 責任の重さ・医療事故への不安

引用:「看護職員就業状況等実態調査」(平成22年度)(厚生労働省医政局看護課)

以上、上位10項目をあげています。これらの項目から、看護師の経験年数別に離職転職理由の本音を見ていきます。

看護師2年目の退職理由

新人看護師時代と同じく「自分は看護師に向いていない」と考えるケースと、不規則な勤務や休暇が思うように取れないことへの不満が募る時期です。また、2年目はプリセプターが外れ看護師としての自立を求められるようになりますので、仕事に対する責任の重さや医療事故の不安から離職を希望する看護師もでてきます。

奨学金制度を受けている場合お礼奉公が済むまではと耐える看護師も多いので、新人看護師と比較すると離職する看護師の比率は下がります。「あと1年だけは耐えよう」という気持ちだけで、日々を過ごす看護師が多い時期です。

看護師3年目の退職理由

看護師3年目は、奨学金を受けていたお礼奉公が終了する看護師が多くいっきに離職転職希望者が増えます。そして3年目では、他職場で働く看護師同士の情報交換が盛んとなりますので、何もわからず就職した職場への不満が大きくなり他施設への興味や期待度が高く自身で職場を選択するようになる時期です。また経験年数3年目の看護師の求人は最も多く職場の選択肢が増えることが、離職転職を後押しする要因となります。

お礼奉公のしがらみがなくなった重圧からの解放感は、別の職場へのあこがれや期待度が高まるものの、転職後「前の職場の方がよかった」となるケースもありますので注意が必要です。

看護師4年目の離職転職理由

お礼奉公によるしがらみは終了したものの、転職するタイミングを逃した看護師が転職を意識するようになる時期で、他施設への興味は大きくなります。しかし3年目に大量の離職者を出している職場の場合、4年目を経過している看護師への期待度は高くなっていきますので、簡単には離職しにくいです。

プリセプターの任務や研修に参加させられる機会が増え、夜勤回数や新人指導など雑務が増えていきます。そのため責任感の重圧や夜勤による体調の変化なども離職の理由にあがる時期です。

看護師5年目から10年目の離職転職理由

看護師経験が5年を過ぎるころから、結婚や出産育児が離職転職理由になっていきます。職場からの期待は大きくなる時期なので、安易に離職を申し出たところで強い引き留めに合います。他施設への興味はあるものの、新しい職場での人間関係の構築に不安を感じるようになり、離職転職のきっかけをつかめない時期です。しかし女性としての人生の転機を迎える時期でもありますので、結婚や出産育児を理由に離職転職するケースが増えていきます。

看護師は、転職よりも離職が難しい職種

看護師は、転職よりも離職が難しい職種
結婚・出産・育児を理由とした離職は、看護師の離職理由として最も多くなっている背景には、看護師の離職の難しさがあります。万年人員不足の看護現場では、たとえ結婚したとしても妊娠のタイミングを考慮しなければいけない雰囲気や、妊娠したことを上司に伝えられずに流産してしまう看護師も少なくありません。

妊娠すれば出産に向けてシフトの変更や人員の配置変換が必要なことから、他のスタッフに負担をかけることを危惧する看護師が多い現実があります。周囲に気を使いながら仕事をするくらいならば、妊娠を機に離職し家庭に入ることを選択しなければいけない状況が離職理由にあがってきます。

また結婚を機に転居の必要があるケースがあるものの、結婚を離職理由にすれば引き留めに合うことも少なくこれほど円満に離職できる理由はありませんので、結婚を機に離職し数か月後に転職する看護師が多い背景があります。

さいごに

経験年数別看護師の離職転職理由についての分析を、お伝えしました。もちろん個人差がありますので、すべてが当てはまるわけではありません。看護師は、不況知らずと言われるほど求人が多いです。ただ離職させたくない職場とのせめぎあいが激しく、いかに離職することだけを考えてしまうと、転職の失敗にもつながります。不満が大きくなればなるほど、他施設に転職したい気持ちが強くなりますので、10年先20年先を見据え計画性をもった転職を考えておきたいところです。

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