一通りの看護業務を覚えてモチベーションが下がった時に考えるべきこと|看護師の生き抜く術を知る!|看護師専門の求人転職サイト【看護師ドットワークス】

一通りの看護業務を覚えてモチベーションが下がった時に考えるべきこと

一通りの看護業務を覚えてモチベーションが下がった時に考えるべきこと

新人時代は目の前の課題に必死だった看護師も、3~5年働くと一通りの看護業務を覚えて少し余裕が出てくるのではないでしょうか。
余裕が出てくると視野が広がり、さまざまな不安が頭をよぎるものです。

「今の職場で続けていていいのだろうか…」
「似たような看護業務の繰り返しでモチベーションが下がる…」
このように一通りの看護業務を覚えるとモチベーションが下がることは珍しくありません。
モチベーションが下がったままだと、仕事に集中できず患者さんや同僚に迷惑をかけてしまうことも。

日本看護協会の発表によると、看護職員の離職率は10.9%だと明らかにされています。

引用:「2017年 病院看護実態調査」 結果報告(日本看護協会)

およそ10人に1人の看護師が毎年離職している計算です。
離職の理由はさまざまですが、モチベーションの低下も離職の理由のひとつだと考えるべきでしょう。
今回の記事ではモチベーションが下がった時の対処法として考えるべきことをご紹介します。

看護師の勤続年数は「5年未満」が約4割!働き続けられない実態がある

日本医療労働組合連合会の調査によると、看護職員の勤続年数は「5年未満」が37.9%と約4割を占めることが明らかにされました。
「10年未満」も含めると57.9%と半数を超える結果に。

引用:看護職員の労働実態調査(日本医療労働組合連合会)

多くの看護師が同じ職場で働き続けることができない実態を表しています。
一定期間で職場を転々とする看護師は珍しくないのです。
もちろん、結婚・出産・育児といったライフイベントなどにより離職している看護師も多いでしょう。
しかし、現職場で働き続けたい気持ちがあれば育休制度などを活用する選択肢も考えられます。
表向きの離職理由と本音が異なる場合も考えられるでしょう。

中堅看護師のモチベーションが下がる理由

中堅看護師のモチベーションが下がる理由
徳島大学の中堅看護師(勤続年数3年以上)の職業継続に関する文献検討では、中堅看護師の主な離職要因には以下の項目が挙げられています。

・キャリアプラン
・仕事のやりがい
・人間関係
・労働環境
・看護実践能力と自己効力感

引用:中堅看護師の職業継続に関する文献検討(The Journal of Nursing Investigation)

「キャリアプラン」「仕事のやりがい」「看護実践能力と自己効力感」は看護業務を覚えたことによるモチベーション低下と直結しています。
毎日の看護業務を同じ繰り返しだと思い、やりがいが見いだせなくなったり将来への不安を感じたりしているのです。
特に専門領域が狭い職場で働いている場合、同じ疾患や治療の患者さんを看る機会が増えがちでより一層、マンネリ感が強まります。

「学習性無力感」は看護師のモチベーションを低下させる

「学習性無力感」とは、自分の行動が成果に結びつかないことを繰り返し経験することにより、やる気を失ってしまう心理作用です。
学習性無力感は心理学者のセリグマンが提唱し、自分でコントロールできない状況があまりにも続くと、うつ病を発症することもあるとされています。

モチベーションが下がった看護師にも学習性無力感が生まれているのかもしれません。
新人時代は覚えることが多く課題も山積みだった看護師も、同じ職場数年働き続けると新しい課題が減ってくるでしょう。

日々の看護は大切なものであると頭ではわかっていても、どうしてもマンネリ感からモチベーションが低下しがちです。
同じ職場で働き続けているとスタッフから感謝されたり仕事を認められたりする機会が減ることもあるでしょう。
また、仕事だけでなくプライベートでも変化が乏しい場合も、モチベーション低下の原因となります。

モチベーションが下がった原因を掘り下げてみる

モチベーションが下がった原因を掘り下げてみる
では、仕事に対するモチベーションが下がった原因は何でしょうか?
まずは自分自身の理解がポイントとなります。
固定観念を捨てて自分自身の思いと向き合ってみましょう。
「モチベーションが下がった」という現象にはどのような原因が隠れているのでしょうか。

・仕事中心の生活でプライベートが確保できない
・仕事から新しい学びが少なく物足りなさを感じている
・人間関係にマンネリを感じている
・同じ職場、風景に飽きてきている

このような原因が多いかもしれません。
原因は一つとは限らず、複数の原因が複雑に絡み合っている場合もあります。

自分一人でモチベーションが下がった理由を掘り下げるのが難しければ同僚などに相談してみるのもオススメです。
ただし、相談相手は口が堅く、信頼できる人を選びましょう。
モチベーションが下がっていることが職場のスタッフに広く知れ渡ると、不要なトラブルにつながりかねません。

掘り下げた原因に対策を立てる

掘り下げた原因に対策を立てる
モチベーションが下がった原因が見えてきたら、対策を立てていきましょう。
対策の例をご紹介しますので参考にしてみてください。

①ワークライフバランスを重視したキャリア形成

仕事へのモチベーションが見いだせない場合、割り切ってプライベートを充実させるのも一つの手です。
一通りの看護業務を覚えているので仕事の負担は新人時代と比べると大きくないでしょう。
思い切って趣味や習い事に時間やお金を使って休日を充実させることでモチベーションを高めることができます。

②目標を再設定する

一通りの看護業務を覚えて目標を見失っている場合は目標の再設定を検討してみましょう。
職場には新人や後輩看護師が増えてきているのではないでしょうか。
教育者の立場を目指すことも自分自身の新たな成長に繋がりますよ。
また、自分の興味・関心の強い分野を見出して専門性を磨く選択肢もあります。
専門分野ができると仕事への取り組み方やスタッフの反応が変わり、新しい発見がありますよ。

③異動や転職を視野に入れる

人間関係や職場環境にマンネリを感じている場合は異動や転職を視野に入れるべきかもしれません。
ただし、異動や転職先でもしばらくすると、同じようにマンネリを感じだすことが考えられますので対策が必要です。

まとめ

看護師のモチベーションが下がってしまうことは決して珍しいことではありません。
しかし、モチベーションが下がったままだと周囲に迷惑をかけてしまい、何より自分自身がつらいはずです。
焦らずに自分の本心と向き合ってみましょう。
今回ご紹介した対策で自分にも合いそうなものがあればぜひ試してみてくださいね。

今の職場ではモチベーションの維持が難しいときは、転職して環境を変えるのも一つの手です。転職エージェントなら、あなたのニーズをヒアリングし、やりがいを感じられる職場を紹介してくれますよ。ぜひ、お気軽に相談してみてください。

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