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看護記録が苦手で「わかりにくい」と言われいつも残業…タイプ別に対策を紹介!

看護記録が苦手で「わかりにくい」と言われいつも残業…タイプ別に対策を紹介!

看護記録は毎日必ず行なう業務の一つです。
しかし、苦手としている看護師も意外と多いのではないでしょうか。
看護記録の業務は緊急性が低いので、つい後回しにしてしまいがちです。

業務時間外の疲れた状態では、なかなか効率的に記録できませんし、頭も働かずに後で「わかりにくい」と言われてしまうことがありますよね。
厚生労働省の調査によると、残業が発生する理由に「看護記録」と回答した看護職員は62.4%(複数回答可)もいました。

引用:過労死等をめぐる調査・分析結果(厚生労働省)
また、看護記録が苦手な人にもいくつかタイプがあります。
今回はタイプ別に看護記録を早く、わかりやすく書く方法を紹介しますので参考にしてみてください。

看護記録の目的と役割

適切な看護記録を書くには、看護記録の目的と役割を正しく理解する必要があります。
看護記録の目的は以下の3つです。

①看護実践を証明すること
②看護実践の継続性と一貫性を担保する
③看護実践の評価および質の向上を図る

近年、患者へ情報開示の考え方が浸透しており、看護記録の重要性が注目されるようになりました。
実は看護記録は医師記録と異なり、法律で記録を残すことが義務づけられていません。
しかし、日本看護協会の発表した「看護記録に関する指針」において「看護記録は診療記録の一つ」と明記されています。

引用:看護記録に関する指針(日本看護協会)

そのため、適切な看護が行なわれた法的証拠としてしっかりと記録をする必要があります。
看護記録は情報開示を求められた際に開示しなくてはならない重要な記録です。
適切な看護が行なわれたことを証明する根拠となります。

また、看護記録には医療者間で情報共有する役割もあります。
看護師は立案された看護問題に対して介入していくので、受け持ちが変わっても継続看護を行うには看護記録が必要です。
他職種では、医師が患者の症状を知るためや、理学療法士がADLをより詳しく知るために看護記録を活用します。
一貫性があり誰が見ても誤解なく同じように理解でき、知りたいことを知ることができる記録が理想です。

それでは看護記録の苦手タイプ別に対策を見ていきましょう。

タイプ①アセスメントが苦手で何を書けばよいかわからない

タイプ①アセスメントが苦手で何を書けばよいかわからない
看護記録を苦手とする看護師に多いのが「何を書けばよいかわからない」というタイプです。
看護記録を書く段階になってから患者さんの情報や過去の記録をさかのぼって見る方が該当します。

アセスメントが浅いと自分が行っている看護を意味づけることができません。
ルーティン業務をこなすことだけを考えたり、他の看護師と同様の処置をしているだけだったりするとアセスメント不足になりがちです。
残念ながらアセスメント不足の記録は作業記録としか言えないでしょう。

看護師は国家資格を持ったプロとして患者さんが何に困っているのか、どのようなリスクを抱えているのかを見出して解決するために看護をしています。
そのため、看護記録には看護問題を解決するために必要な情報を書いていくべきです。

まずは患者さんが何の治療をしており、どのような状態なのか興味・関心を持ちましょう。
そして、収集した情報を元に患者さんが何に困っていたり、どのようなリスクを抱えていたりするのか分析します。
この分析の過程がアセスメントです。

アセスメントが深まっていけば患者さんと関わる際の視点が変わり、問題は何で解決のために何を観察し処置をすれば良いのか見えてきます。
アセスメントに沿った観察や処置を記録していけば、迷う時間が減るので自然とスピードアップしますよ。

タイプ②文章が苦手で何を書いているのかわからなくなる

タイプ②文章が苦手で何を書いているのかわからなくなる
アセスメントがしっかりできており適切な観察や処置を行っているのに文章化が苦手でなかなか看護記録が書けないタイプの方もいますよね。
このようなタイプの方は自分なりに看護記録のルールを作ることをオススメします。

例えば、重症患者の全身状態は頭から足に向かって順番に観察した項目を記録する、手術日の患者さんの記録は時系列に沿って順番に記録していく、などです。
自分なりのルールに沿って看護記録を入力していけば文章の苦手さをカバーできるのではないでしょうか。

ただし、ルールに沿って看護記録を書くと個別性が薄れがちになるので注意しましょう。
患者さんの個別性は「嗜好」「価値観」「工夫」の3つの視点で考えると良いです。

タイプ③機械に弱く電子カルテの操作に時間がかかってしまう

タイプ③機械に弱く電子カルテの操作に時間がかかってしまう
電子カルテを導入する医療施設が増加しています。
厚生労働省の調査では46.7%の一般病院で電子カルテが導入されており、規模の大きな病院ほど普及率が高いことが明らかにされました。

引用:電子カルテシステム等の普及状況の推移(厚生労働省)

機械が苦手な人にとって電子カルテでの記録は苦行とも言えるでしょう。
しかし、これから電子カルテの普及率は高まっていくと予想されますので、パソコン入力にも慣れていかなければなりません。
紙カルテに慣れた看護師が電子カルテに抵抗を感じる原因は主に以下の2点です。

①タイピングに時間がかかる
②パソコン操作に慣れておらず必要な情報が引き出せない

タイピングに時間がかかる方は「手書きの方がむしろ早い…」とストレスを感じますよね。
タイピング技術の向上にはどうしても時間がかかるものだと考えておきましょう。
キーボードの配列を指や頭に馴染ませるために、日常生活でもスマホをキーボード配列で文字入力をするなどで練習するのがオススメです。

パソコン操作に慣れておらずに必要な情報が引き出せない方は、パソコン操作が得意なスタッフに聞いてしまうのが一番です。
新しく覚えた内容は必ずメモしておき、次は自分で必要なパソコン操作をできるようにしていきましょう。
わからないことを気軽に質問できる職場風土づくりが重要です。
年下のスタッフにも積極的に質問することで、スタッフ間の会話が活性化されますよ。

まとめ

看護記録は適切な看護が行われた根拠となり、医療者間で情報共有するための大切なものです。
わかりやすい看護記録が書けるようになると、情報共有がスムーズになり看護の質が向上します。
また、書き直しが減ることで残業を減らすこともできるでしょう。
看護記録が苦手な方は自分のタイプを分析して対策を試してみて下さいね。

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