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看護師が暴言・暴力・セクハラ被害にあった時の対処法と回避策

看護師が暴言・暴力・セクハラ被害にあった時の対処法と回避策

看護師が患者さんからの暴言や暴力を受けやすい状況にあるのは、精神科や認知症患者さんを受け入れている病棟というイメージがないでしょうか。

実は内科や外科などすべての科や外来でも暴言や暴力を受けるリスクはあり、セクシャル被害も問題視されています。そこで、看護師が暴言・暴力・セクシャル被害に合わないための回避策と実際被害にあった時の対処法についてお伝えします。

1、 暴言・暴力・セクシャル被害にあった看護師の実態調査

1、	暴言・暴力・セクシャル被害にあった看護師の実態調査
看護師は治療を行う医師とは違い、病気やケガをしている患者さんのお世話をする役目と認識されがちで、看護師には怒りや苛立ちの感情をぶつけても構わないと解釈している患者さんも実際にいます。

ではどのようなケースがあるのか、労働実態調査のアンケート結果をみています。

【患者・家族】
・患者から怒鳴られる。罵声を浴びせられる。
・暴力行為。殴る・蹴る・噛みつかれる・引っ掻かれるなど。
・家族に個室に呼び出されて怒鳴られた。
・患者から「辞めさせてやる」などと言われる。
・患者家族に「厚労省に訴えられたくなかったら自分の言うとおりにしろ」と言われた。
・うそつき、ろくでなしと罵倒され、患者には頭を蹴られ、スタンドで殴られた。
・患者から、「上司に話して辞めさせてやる」「ネットにおまえのことをあげてやる(医療事故だと主張)」。
・(処置や介助時、夜間巡回時等に)胸やお尻を触る、手を握るなどセクハラ行為。
・言葉によるセクハラ行為。
・患者に抱きつかれ、腕にキスされた。夜勤時、汚れた床を拭いていたら頭に足をのせられた。
・エレベーターの中で、患者に抱きつかれた。
・患者から性行為を迫られた。
・入浴介助時に身体に触られる。
・病室で性的雑誌を見せられる。
・患者に連絡先を聞かれる。スタッフが患者に住所を教え、ストーカーされた。

引用:2013年度看護職員労働実態調査(日本医療労働組合連合会)

これは実際に看護師が体験した内容で、職場内で起きている出来事です。

次に2017年看護職員実態調査から、1年間に勤務先や訪問先で暴力を受けた経験のある看護師の統計からは、52.8%の看護師が暴力や暴言またセクハラ被害を受けていることがわかり、実に看護師の2人に1人が被害にあっていることになります。
暴力をハラスメントを受けた経験
<暴力・ハラスメントを誰から受けたか(複数回答)>
暴力・ハラスメントを誰から受けたか

2、看護師が暴言・暴力・セクハラ被害にあった時の対処

2、看護師が暴言・暴力・セクハラ被害にあった時の対処
患者さんや家族から暴言・暴力・セクハラ被害を受けた看護師は、ショックが大きくすぐに対応できないことも少なくありません。ではどのように対処すればいいのかみていきます。

・患者さんに他のスタッフと対応代わることを伝え、その場から離れる(相手の同意を得る必要はない)
・暴力を受けた場合、その場を離れるまた大声で応戦をよぶ
・セクハラ発言やセクハラ被害を受けた場合、すぐにその場を離れ他のスタッフや上司に伝える

まずは、相手の同意を得ることなくその場を離れます。暴言を吐いている相手の前にいる限り相手の興奮度が高くなりますので、他のスタッフや上司に対応を代わってもらいます。特に暴力やセクハラ被害を受けた場合には、すぐにその場を離れ、必ずスタッフや上司に報告を入れます。

患者さんからの暴力や暴言を受けた場合「自分の行動に非があったのではないか」と思い悩みケースが多くのですが、それでは解決にはなりません。精神的なショックが大きくトラウマになれば業務にも影響してきますので、必ず報告相談する必要があります。

しかし看護師が被害を受けたとしても、病棟を管轄している上司の采配によって対応が違い、報告相談をしても被害にあった看護師を叱責する上司もいます。確かに対応自体を振り返る必要もありますが、まずは精神的ダメージを回復させることが最優先です。周囲に理解者がいない場合には、厚生労働省が管轄している総合労働コーナーを利用してみるのもひとつの手段として考えてみてください。

厚生労働省総合労働者コーナー

3、 看護師が暴言・暴力・セクハラ被害のターゲットとならないための対策

3、	看護師が暴言・暴力・セクハラ被害のターゲットとならないための対策
看護師の言葉かけや態度によって、患者さんや家族を憤慨させてしまうケースはあります。しかし患者さんからの暴言や暴力の対象となりやすいのは、まだ経験の浅い看護師や職場に慣れていない看護師が多いです。暴言を吐いても言い返してこないまた言いやすいと思わせないためにも、あらかじめできる対処をしておきたいところです。

・特定の患者さんと親しくなりすぎない
・どの患者さんにも同じ対応をする
・わがままや無理な依頼をされた時には、自己判断せず必ず他のスタッフや上司に相談する
・対応が難しいなど苦手意識を感じた時には、他のスタッフと一緒に対応してもらうまた担当を外してもらう
・下着のエチケットに注意

いつも優しく穏やかな対応をしてくれる看護師は、患者さんからも人気です。ただ甘えやわがままを許してくれると勘違いさせてしまう場合があり、無理な要求を依頼された場合断りにくく「今回だけ」「内緒ですよ」と1度でも要求を通してしまうことで徐々にエスカレートしていきます。

どの患者さんに対しても看護師と患者という一定の距離感を置き、同じ対応をしていく方がトラブルは起こりにくいです。

また看護師にも患者さんとの相性があり「対応が難しい」「相性が悪いかも」「行為を抱かれているかも」と感じることがあります。対応が難しいと感じた場合には、無理をせずに他のスタッフと一緒に来てもらうなどの対処をしていくことが必要です。

セクシャル被害にあわないためには、下着のエチケットに注意が必要です。薄い色の白衣は下着の色が透けやすく、体勢によっては白衣のズボンにショーツの形がくっきり浮き出ていることがあります。

また介助時には、白衣の襟元から下着が丸見えになっているかもしれません。看護師にその気はなくても、患者さんからすれば刺激になりかねませんのでエチケットとして気を付けておきたいところです。

まとめ

看護師が患者さんから受ける暴言・暴力・セクハラ被害を受けた時の対処と回避策について、お伝えしました。看護師によっては、日常に起きている出来事として軽く受け流してしまうケースもあります。

しかし病院内で起きている出来事であっても、決して許される行為ではありません。万が一被害者となってしまった時には、泣き寝入りする必要はありませんので、しかるべく対応をしていきましょう。

患者さんからの暴言や暴力、セクシャル被害に対処しきれなくなったら、転職して新しい環境に移るのも一つの方法です。無理をして働くよりも、安心して働ける職場を見つけて転職した方が、心身共に健康でいられるからです。

安心して働ける職場を探している方は、ぜひ転職エージェントにご相談ください。医療機関を知りつくしたコーディネーターが、あなたのニーズにマッチした職場を紹介してくれますよ。

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