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【2021年最新版】看護師の「働き方改革」の具体的な10項目とは?

【2021年最新版】看護師の「働き方改革」の具体的な10項目とは?

看護師は女性が多い職業であり、この状況は今後も続くでしょう。女性は結婚、妊娠・出産、育児といったライフイベントが多く、仕事との両立が困難になり、退職を選択するケースがあります。

本人に働く意欲があっても、労働環境が整っていなければ離職の原因や復職の障壁となってしまいます。

そこで日本看護協会は、看護師の働き方改革案として「就業継続可能な看護職の働き方の提案」として、10項目を提案しました。

すぐに看護師の労働環境が改善されるのは難しいかもしれません。しかし、看護師の働き方改革の方向性を知り、周知・普及活動に努めることで、少しずつ労働環境の改善に繋げていきましょう。

就業継続が可能な看護職の働き方の提案とは?

就業継続が可能な看護職の働き方の提案とは?
「就業継続が可能な看護職の働き方の提案」とは、看護師の離職を防ぐための新しい「看護師の働き方改革」です。新型コロナウイルス感染症や高齢化での医療需要の増大による、医療現場の労働環境悪化を背景に日本看護協会から提案されました。

以前から看護師の労働環境の悪さは問題視されており、日本看護協会はさまざまな取り組みを行ってきました。今回の働き方改革は、最新の実態調査を統計分析し、より効果的な取り組みを推進する目的で行われています。

内容は、①夜勤負担②時間外労働③暴力・ハラスメント④仕事のコントロール感⑤評価と処遇、この5要因に対する10項目の改善案です。いち早く医療現場に今回の提案が浸透し、労働環境が改善されることが望まれます。

夜勤負担

夜勤負担
人間にとって、夜間は本来睡眠をとるべき時間です。その時間に勤務をすることで、カラダの恒常性が保たれなくなり、心身に支障をきたしてしまいます。しかし、だからと言ってすべての看護師が夜勤をやめてしまうわけにいきません。

そこで、同じ夜勤をする看護師でも、できるだけ心身への影響を小さくするための提案が示されました。

①勤務間隔は11時間以上あける

夜勤後に体力や気力を回復させるには、十分な休息が必要です。そのため、勤務間のインターバルは11時間以上を確保すべきとの提案が行われました。

シフトを組む段階で、勤務終了時から次の勤務までに11時間以上確保するだけでなく、残業が発生しても十分に休息が取れるように配慮しなければなりません。

万が一、避けられない残業により、十分なインターバルが取れない場合は、次の勤務時間をずらすなどの対応が必要です。

②勤務拘束時間13時間以内とする

長時間労働が心身に与える負担はとても大きなものです。とくに夜勤も合わさると、負担はさらに大きくなり、仕事満足度だけでなく生活満足度にも悪影響があり、退職に繋がってしまいます。

そこで、一度の勤務での拘束時間を13時間以内とする提案が示されました。拘束時間とは、勤務している時間だけでなく、休憩時間や時間外労働を含めた時間です。つまり、出勤してから退勤するまでの時間を指します。

業務量に応じた人員配置の見直しや業務改善を行って長時間労働を防止します。やむを得ず長時間労働が発生する場合には、仮眠や休憩時間を確保し、心身への負担をできるだけ軽減するように努めなければなりません。

③仮眠取得の確保と仮眠環境の整備をする

夜勤中の仮眠取得は疲労回復や眠気解消、生体リズム維持に効果的です。看護師の負担を減らすだけでなく、医療事故の減少にも繋がります。

「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(2013)」 では、実働時間8時間を超える夜勤では2時間以上の仮眠を確保するとされていました。

今回の提案は、あまり実現されていなかったガイドラインに対し、夜勤人員の見直しや仮眠スペースの確保などの手段で実効性を高める狙いがあります。

部署によっては重症患者や緊急入院により忙しい場合もありますよね。そのため、医療機関全体で人員配置を見直す必要があるかもしれません。

④頻繁な昼夜遷移が生じない交代制勤務の編成とする

日勤と夜勤では生活リズムに大きな差があり、カラダに大きな負担をかけてしまいます。その対策として、頻繁な昼夜遷移が生じないシフトを組むことが提案されました。

例えば、2交代勤務では、1ヵ月の中の前半は日勤のみ、後半は夜勤のみとすることで、頻繁な昼夜遷移が避けられます。同じ夜勤回数でも、生活リズムができる限り固定的であると、カラダへの負担が減らせるのではないでしょうか。

また、3交代勤務であれば、できる限り同一労働者を同じ勤務帯(「日勤と準夜のみ」あるいは「日勤と深夜のみ」など)に限定します。すると、生活リズムが乱れにくく、看護師の心身の健康を守るのに効果的です。

時間外労働

時間外労働
時間外労働は退職理由の上位であり、看護師の心身を消耗させますので避けなければなりません。残業時間が20時間/月を超えると看護師の離職傾向が高まるのに対し、5時間/月未満であると退職傾向が減少します。

日勤と夜勤を行う交代勤務者はストレスが多く、とくに残業時間を減らす意識が必要です。とは言っても、看護師は人間を相手にする職業のため、避けられない残業が発生してしまうものでしょう。

それでも、残業時間を減らしたり、忙しくない日は定時帰宅をしたりといった対応は可能です。残業を0時間にするのが難しい場合でも、少しでも減らせないか職場全体の課題として取り組む姿勢が求められます。

⑤夜勤・交代制勤務者においては時間外労働をなくす

いきなり時間外労働全てをなくすのは困難かもしれません。まずは、職場全体で時間外労働がどれくらい発生しているか、部署による偏りはないかなどの実態を把握することから始めます。

そして、看護師それぞれのやり方で進めている業務のうち、標準化できるものがないか探していきましょう。たとえば、記録の書き方、物品の配置やケアの手順などが該当します。効率よく業務が進められている看護師のやり方を参考に、標準化を進めていくとよいでしょう。

部署ごとの時間外労働の偏りに対しては、リリーフ体制の整備が有効です。リリーフとは、部署を超えて業務の手伝いをすることであり、とくに忙しい時間帯にはあらかじめリリーフ人員を他部署から配置して対応します。

最も大切なのは、これらの対策を職場全体で取り組む風土づくりをすることです。管理職やリーダー看護師が中心となり、無理なく残業をしない雰囲気を作り上げていきましょう。

⑥可視化されていない時間外労働を把握し、必要な業務は所定労働時間に取り込む

委員会や研修、前残業、看護研究といった、今までは時間外労働として扱われない傾向にあった業務も、今後は可視化していかなければなりません。見た目の時間外労働が減ったとしても、実態として看護師の負担が減っていなければ効果は期待できないでしょう。

とくに前残業に関しては、多くの看護師が日常的に行っているにもかかわらず、62.9%の病院が「時間外労働として扱っていない」という実態があります。

引用:日本看護協会「2019年病院および有床診療所における看護実態調査

すべての時間外労働を可視化し、所定労働時間に取り組む姿勢が求められます。

暴力・ハラスメント

暴力・ハラスメント
暴力・ハラスメント行為は許されるものではありません。しかし、直接関与していない場合は「自分には関係がない」と軽視してしまいがちです。

実際のところ、暴力・ハラスメントが発生している職場では、直接関与していなくても職場内の雰囲気が悪く、働きにくいものです。人間関係が悪いため、看護師間の連携も上手くいかず、業務が滞ってしまいます。

つまり、暴力・ハラスメントは直接関与していなくても、自分自身に悪影響があるということです。暴力・ハラスメントをなくすための職場風土づくりを意識していきましょう。

⑦暴力・ハラスメントに対し、実効性のある組織的対策を推進する

暴力・ハラスメント対策は以前から行われてきましたが、今回は「実効性のある組織的対策」という点が提案されました。意識を高めるだけではなく、職場を変えるための具体的な対策を組織で取り組む必要があります。

例えば、感情をコントロールするための研修の実施、産業医・産業保健師などの専門家を相談員として配置するなどです。

暴力・ハラスメントは個人の意識だけではなくなりません。組織全体で取り組む姿勢が抑止力となり、徐々に改善されていくものだと意識するとよいかもしれません。

⑧上司・同僚・外部からのサポート体制を充実させる

メンター制度を導入するなど、職場の上司や同僚と定期的にコミュニケーションを取る機会を設けることも大切です。

コミュニケーション能力を向上させるための研修を外部から取り入れるのも有効です。互いの人格を尊重し合える職場風土づくりには、コミュニケーションが欠かせません。

仕事のコントロール感

仕事のコントロール感
仕事のコントロール感とは、自身の裁量を仕事にどれだけ反映できるかを指します。看護師のやりがいに直結する大切な要素です。

経験が浅い看護師でも、自身で仕事をコントロールできる部分は必ずあります。仕事に追われる日々であっても、コントロール感があれば心の負担は軽くなりますので、自分の能力と向き合って看護業務を行うのが大切です。

⑨仕事のコントロール感を持てるようにする

仕事のコントロール感を高めるには、優先順位の判断、適切な報告・連絡・相談、多重課題への対応などが適切に行えることが大切です。目の前の業務に追われるだけでなく、少し視野を広く持てれば、余裕ができて気持ちが楽になるのではないでしょうか。

職場全体では、看護師個々の特性や能力に応じた業務の配分が必要です。特定の看護師に負担が集中しすぎていないか、キャパオーバーとなっている看護師はいないかなどを配慮していきましょう。

評価と処遇

評価と処遇
適切な評価が行われ、処遇が向上しなければ看護師はやる気を失い、離職に繋がってしまいます。また、キャリアアップを目指すことと看護師としての能力向上は繋がっているため、結果的に職場環境をよくするだけでなく、看護の質も高まるはずです。

個々の努力や能力に応じた、職位や給与の向上が求められます。自己の課題やキャリア形成と真剣に向き合う看護師が増えるとよいですよね。

⑩仕事・役割・責任等に見合った評価・処遇(賃金)とする

組織全体で評価基準を明確にし、看護師それぞれが目指すべき方向性を見いだせる配慮が必要です。「長く勤めている」「管理職に気に入られている」このような曖昧な理由で評価される看護師がいると、職場の雰囲気が悪くなってしまうでしょう。

管理職も適切な評価を行うための評価者教育・研修を受ける必要があります。また、クリニカルラダーを導入しているが、評価や処遇と連動していない病院も多いです。日本看護協会が提示する「看護職のキャリアと連動した賃金モデル」を参考にするとよいでしょう。

まとめ

今回は看護師の働き方改革に関する、具体的な10項目の対策について説明しました。すべて同時に行うのは難しいかもしれませんが、一つずつでも実践することで変化があるはずですよ。

しかし、職場の雰囲気が悪い場合、個人で働き方改革に取り組むのは困難であるのも事実です。一人だけの力で組織を変えようとしても、自分が消耗していくだけの可能性が高く、おすすめできません。

そのような場合は転職を検討してみてはいかがでしょうか。今の職場よりも働きやすい職場が見つかるかもしれませんよ。まずは転職エージェントに今の状況と、理想の職場について相談してみましょう。

転職を成功させるポイントは、効率のよい情報収集と客観的なアドバイスです。転職エージェントに相談することで、転職の成功に近づけますよ。ぜひ、気軽にご相談ください。

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